暖冬だし、上手にソックスを選べば寒くないはず
どうやら"ローファーが売れている"らしいです。コロナ禍でリモートワークが増え、仕事での服装がカジュアル化。さらに、外出の機会も減ったことで、気軽に履けて、脱ぎ履きも楽なローファーの売れ行きが好調とのこと。
加えて、ウィメンズでは冬場でもローファーの勢いが止まらず、注目されてることが少なからず影響してなのか、#靴魂でもローファーの投稿を多く目にします。
夏に素足で合わせるイメージが強いですが、冬なら合わせるソックスでコーディネートが楽しめそうなローファー。トップスなど合わせるアイテムは慎重に選ぶべきですが、巧く履きこなせたら新鮮かも。
ということで、第66弾では冬のローファーをピックアップしてみたいと思います。
ローファーは「loafer」と表記し、「怠け者・ならず者」という意味なのは有名なお話。その名の通り、本来靴紐を結んで履くべきだったものを、靴紐をなくしても手軽に履けるように仕上げた靴(スリッポン)のことを指します。
かつて、英国の王室や貴族階級が室内履きとして使用していたルームシューズが、その利便性から外履きでも履かれるようになって人気となり、一般社会へも浸透。
後に、ローファーはアメリカへと渡り、1950年代には学生たちが、G.H.バス(G.H.BASS)の「ウィージャンズ」の切れ込み部分に1セントコイン(ペニー)を差し込んだスタイルが大ブレイクし、アイビーリーガーのスタイルに欠かせないアイコンとなりました。
では話をクルリンパと戻して、冬のローファーの素敵な投稿5選をご紹介していきます!
ジョンロブの「ロペス」
まずは、プレーントゥ、雨に強い靴、チャッカブーツ、アウトドアブーツの回に続いて5回目の登場となる@masa.eliasさんの投稿から。ジョンロブ(JOHN LOBB)の「ロペス(LOPEZ)」です。
1950年に大リーガーのアキリーノ・ロペスがオーダーしたビスポークシューズを由来とし、1982年に登場した「ロペス」。
アッパーのサイド部分は一枚革で構成され、エプロン部分の拝みモカステッチはとにかく細かく、サドル部分のストラップ・ホールが独特な楕円形をしているのも特長です。
ここ最近「ロペス」の売れ行きが好調で、ジョンロブの中でも人気が上位に繰り上がってるそう。
@masa.eliasさんも"ロペスのデザイン、昔は好きじゃなかった"と記載なさっていますが、同感です。ローファーなら やはりJ.M.WESTONの「180」かなと思っていましたが、武骨な雰囲気をまとったニュースタンダードコレクションを見てから気分も変わり、大いにアリな気がしてきていました(笑)。
年内に履き下ろすとのことなので、この艶感の美しい「ロペス」をどんな風に冬履きこなすのか、ぜひまたお披露目してください!
ジョンロブの「ロペス(パテント)」
続いては、#靴魂、#腕時計魂の常連! @sartoria9177さんの投稿から。同じくジョンロブ(JOHN LOBB)の「ロペス(LOPEZ)」ですが、こちらはパテントです。
@sartoria9177さんの「ロペス」は、ニュースタンダードコレクションで登場したパテント仕様。
ラスト(木型)は#0015でボリュームのあるラウンドトゥになり、張り出したコバに2.5ダブルレザーソールを履いて力強いシルエットに仕上がっています。
この変化とパテントという素材感のおかげで、ボリュームのある冬の装いにも負けず、バランス良く履きこなせるようになった印象。エンメティ(EMMETI)のシングルライダースとプリングル オブ スコットランド(Pringle of Scotland)のフーデッドセーターとのレイヤードにスカーフを巻いたスタイルでも足元がまったく負けていません。
いつもの時計と靴を組み合わせた素敵な投稿ありがとうございます。次はぜひ、冬のドレッシーなスタイルに合わせた「ロペス」を披露してください!
エンツォボナフェのコインローファー「3713」、ヨウヘイフクダ&ジェイエムウエストンの「180」
次にご紹介するのは、続いては、オールデン、グレー以外のニューバランス、編み上げブーツの回に登場頂いた@masa_nordiclifeさんの投稿から。エンツォボナフェ(ENZO BONAFE)のコインローファー「3713」と、ヨウヘイフクダ(YOHEI FUKUDA)&ジェイエムウエストン(J.M.WESTON)の「180」です。
ア・テストーニで経験を積んだエンツォ・ボナフェが、1963年に自身の名を冠して創業。
丁寧な手作業ですくい縫いを行い、出し縫いのみ機械を使用するグッドイヤー・ア・マーノ製法でコバの張り出しを抑え、端正なトゥシルエットを実現したコインローファーが「3713」です。
ラストは#40530を採用し、少し丸みのあるシルエットに仕上がっています。
もう一足は、「百“靴”争鳴」企画に登場頂いた福田洋平さんとジェイエムウエストンとのコラボ第2弾として登場した大定番の「180」。
トップラインにはパーフォレーション、ハンドによるアンティーク仕上げが施された特別仕様の4色(黒・茶・紺・緑)で展開。色・サイズ・ウィズを選ぶ受注生産で、100足限定で展開されました。
@masa_nordiclifeさんと言えば、オールデンのイメージが強かったですが、ボナフェのネイビー、そしてヨウヘイフクダ&ジェイエムウエストンのコラボ「180」を選ぶ辺り、さすがの審美眼! それにしても良い色ですね〜。
@masa_nordiclifeさんは札幌在住なので、冬場に履くのは難しそうですが、履き下ろしてからの投稿を楽しみにお待ちしております。
ジェイエムウエストンの「180」
4番めは、ニューバランス、レッドウィング、サイドゴアブーツの回に登場頂いた@takao___officialさんの投稿から。ジェイエムウエストン(J.M.WESTON)の「180」です。
@takao___officialさんも同じくジェイエムウエストン(J.M.WESTON)ですが、こちらはインラインの「180」。
ネイビーの「180」に、ウールリッチのツイードパンツ、そしてチラッとのぞかせたホワイトソックスのコンビネーションが、今回のテーマにピッタリ過ぎて迷わず選ばせて頂きました。
冬にローファーを履くならのお手本のような履きこなし! そして色の選び方も絶妙です。この冬、参考にさせて頂きます。
クロケット&ジョーンズのビットローファー「フィンチリー2」
最後は、ジェイエムウエストンの回に続いての登場となる@bomber_hdさんの投稿。クロケット&ジョーンズ(Crockett&Jone)のビットローファー「フィンチリー2(FINCHLEY 2)」です。
クロケット&ジョーンズが、90年代に展開していたビットローファーを現代的にアップデートさせて復刻させたモデルが「フィンチリー2」。
ラストには、#314ラストの後継#376を採用。#314のトゥシェイプはそのままに、後方部分を小振りに改良しているため、フィット感が向上しています。
@bomber_hdさんはとにかく色の使い方が上手で、日本人には難しそうなカラーでも巧みに取り入れ、自分のものにしています。
細部の色合わせも完璧で、「フィンチリー2」のダークブラウンとビットのゴールドは、タリアトーレ(TAGLIATORE)のオンブレ チェック、フィオリオ(Fiorio)のチーフと見事にマッチしていますし、インコテックス(Incotex)のグレースラックスとの間を繋ぐ細いボーダーソックスの選び方も抜群!
こんな風におしゃれを楽しめる方が増えると、未来はもっと明るくなると思います。
春夏の印象が強いローファーですが、冬に履くのも悪くありませんね。暖冬続きで12月に入ってもそこまで寒くありませんし、極寒が訪れるまではソックスを上手に選べば しのげそう。シュークローゼットの奥に仕舞っていたのを再度引っ張り出して、もう少し楽しんでみるのも良いかもしれません。そして、履きこなしがさらに楽しくなるソックスを買い足してみてはいかがでしょう。
それでは、本日はここまで。是非これからも ドレスシューズに限らず、ブーツやスニーカーなどなど、みなさんの愛用靴を「#靴魂」を付けて たくさんポストしてください! 目標は、#腕時計魂に追いつくことです!!
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それでは次回の「あなたの靴、見せてください」もお楽しみに!!
Edit:Ryutaro Yanaka