「姑からは貴子さんに持っていってと言われました。義父の弟の嫁の名前だったと私は記憶していて、その人にお持ちしました。ちょっと不思議な顔をされたような気はしましたが、それどころじゃなく、そのまま時間がすぎていきました」。
その日の来客が途切れ、親戚たちもすべて風呂に入り、片付けが終わりつつあることのことだ。姑がいきなり世那さんを叱責したという。
ーなぜ、頼子さんにお酒を渡したの?貴子さんにお渡ししてって言ったじゃない!!!
「どうやらその貴子さんという人は、体を悪くして、大好きだったお酒が飲めなくなってしまったそう。そんな人にお酒を渡すなんて、なんて無神経な嫁なの!?と言われてしまって…。平謝りするしかありませんでした」。
この失敗が、姑に火をつけたらしい。
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