「当たり障りない話してないんだなって。今日何食べた? とか、週末は何するの? とか。彼はこれからの仕事の話とか、老後の話をしたいのかもしれませんが、お互いにもう通じ合っていないというか、心の底からわかり合いたいという気持ちがないから、いつも話半分なんですよね。それでも一緒にいる意味?それはなんだろう成り行き任せというか、離れるのが面倒なだけかもしれません。そもそも今の私と夫には、娘をハブとした関係しかないんだと思います」
今後、灯里はどのようになっていくのだろう?
「フリーになって彼と向き合ってみたいというのが本音。彼のことを知りたいと思えば思うほど、夫との距離は遠くなっているように感じます。2年後、50歳の私はもしかしたら、ここにはいないかもしれません」
熟年離婚が増加していると話題になる昨今。こんなことが至る所で起きていると考えると恐ろしい。
危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう述べる。
「女性の自立が進み、夫に頼らなくとも生きていけるようになったことは熟年離婚の増加を後押しした一因と言えるでしょう。不倫と一口にいってもさまざまです。彼女のように不倫相手が精神的な拠り所になってしまった場合、単なるカラダの不倫よりもタチが悪いかもしれないですね」
取材/文 悠木律
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