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なんで抱いてくれないの?…48歳人妻を狂わせる「プラトニック不倫の闇」

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

観ていられない……。さすがにやりすぎ……。今クールは不倫ドラマが再燃中だ。不倫はいつの時代も人々の心をかき乱す。

「今は不倫という言葉を知らない人はほとんどいないでしょうけれど、実はこの言葉が広く使われるようになったのは、比較的最近のことです。1983年の不倫ドラマがそのルーツであるとも言われています。もちろん、不倫行為自体は古くからありましたが」

そう話すのは、危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏だ。

「不倫は世相が大きく反映されます。スマートフォンのない時代の不倫は、連絡を取るのも一苦労。隠れてラブホテルで密会するのが関の山でしたが、今は想像をはるかに超えた不倫も後を断ちません。

SNSの発達や出会い系サイトの浸透により、不倫に至るハードルが下がっているとも言えるかもしれませんね」

しかし、一方で不倫はバレたら最後、そんな強迫観念も強くなっている気がする。

「芸能人が不倫騒動を起こし、袋叩きにされているのを目の当たりにしていることも大きいですね。不倫は芸事と言われる時代もありましたが、今ではバレたら一巻の終わり。致命傷になりかねません」

確かに、不倫の与えるダメージは計り知れない。辻灯里さん(48)は、ワイドショーで騒動が報道されるたび、「大変そうだな」と傍観している1人だった。

「今の世の中のよってたかって叩く文化?風習は好きではありません。だけど、不倫は良くないですよね。不倫する方が圧倒的に悪いと思っていました」

灯里は成人した娘と夫と3人で暮らしている、ごく普通の社会人であり、主婦であり、母である。

「仕事はグラフィックデザイナーをしています。細々ですけど、ありがたいことに仕事が途切れることはなくて、個人事業主になって、20年が経ちました。早いもんですね。あっという間」

灯里はこれまで自宅の書斎を仕事場にしてきた。しかし、コロナ禍で夫も自宅で仕事をするようになり、少々事情が変わっていったという。

「これまで、ずっと1人で仕事をしてきたので、夫が家にいると調子が狂っちゃって…。夫が嫌いとかそんなことはありません。共通の趣味である登山にも出かけるし、世間的に見たら仲がいい方なんじゃないかな。でも、それとこれとはやっぱり違って……」

コロナが収束した今も夫は在宅ワークをメインにしているという。

「独立も視野に入れているみたいで、打ち合わせ以外は在宅で仕事をしていきたいと告白されました。夫の方は私がいてもさほど気にならないそう。でも私はやっぱり気になってしまって、仕事がなかなか手につかなくなってしまったんです」

こうして灯里は外に事務所を構える選択をした。

「それまでも幾度となく、そういうふうに考えていたんですが、なかなか踏ん切りがつかなくて。今回はそういう意味でもいいチャンスだなと思って、物件を探し始めました。家から自転車で20分圏内、古くてもいいので心地のいいマンションやアパートがいいなと思っていましたが、なかなか見つからなくて……」

©Getty Images

そんな時に出会ったのが、コワーキングスペースだったんだという。

「最近おしゃれなワークスペースが多くできていることは知っていましたが、思っていたよりも値段も安くて、逆に事務所を構えるよりも気軽に使えると思って、固定会員として月額を払うことを決めました。

実際、使ってみるととにかくすごくよくて。おしゃれだし、ベーカリーカフェを併設しているのでコーヒーなども気軽に飲むことができるんです。なんでもっと早く利用しなかったのかなと後悔しているほどです」

コワーキングスペースは人の気配がある。夫と家でいるのとは訳が違うのだろうか?

「私も初めはそれを心配していたんです。でも実際使ってみると程よく人がいる空気感が、すごくよくて。集中できるんだと知りました。夫の存在感というより、家という空間が良くなかったのかもしれない」

こうして灯里は20年ぶりに仕事場に出勤するという新鮮な気持ちを楽しんでいた。ある日までは……。

「困ったなと思ったのは、使い始めて3ヶ月ほど経った頃のことです。コワーキングスペースは、家から歩いて20分ほどの場所にあります。健康のために毎日歩いて通勤をしているんですが、毎朝同じ場所で会う人がいるんです」

その人とはコワーキングスペース併設のベーカリーでバイトをする青年だそうで、初めのうちは会釈をする程度の関係だったんだという。

「彼も歩いて通勤していて、私の家から10分くらい歩いたところで会うんです。出る時間がちょうど同じなんでしょうね。それで何度も何度も会ううちに少しずつしゃべるようになっていきました。特に待ち合わせをしたわけではないんですが、どちらともなく、いつも同じくらいの場所から歩いて通勤をするようになりました」

毎朝10分の会話。それだけならば背徳感は生まれなかったかもしれないと灯里は言う。

「私は平日5日、コワーキングスペースに通っていたのですが、彼は水曜日がおやすみだったので、事実上週3日、朝の10分。本当にいろんな話をしました。

家族や仕事の話、好きな映画や小説の話、今ハマっているゲームの話…他愛のないおしゃべりが朝の活力になっていくのが自分でも分かりました。10分じゃ足りなくてもっと話がしたい、そう思っていたのも事実です」



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