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【後編】工事費の裏引きで脱税三昧…クライアントを横取りした不正社員を依願退職させた方法

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依頼者が3名に取材を受けるように依頼したところ、すんなりと取材を受けることを承諾。

「来年度からの昇給に関する相談をするから、取材の後も少し時間をもらいたい」

と社長から、事前に3名へ伝えてもらった。実際は社長の他に、弁護士が2名待機しているわけであるが。

 

当日の実施会場として、都内某所の同フロア内にあるレンタルルームをおさえた。 取材においては、矢部・加藤・杉元の順番で受けさせることなっている。 最初に矢部が取材を受けている間、加藤と杉元は待機室に。 この時点では、まだ会話されても支障のない状況であるため、2人きりにしておく。

矢部は取材が終わると、速やかに接見室へと案内され、弁護士より尋問を受ける。

その後、矢部が接見室に移動するのと同じタイミングで、加藤を取材室に呼ぶ。その時、杉元は1人きりで待機室に。

矢部の弁護士接見が終わるタイミングで、加藤の取材を終わらせて、弁護士のいる接見室へ案内。そのタイミングで杉元を取材室へ。 弁護士接見を終えた者には、すぐに帰宅を促し、フロア外まで案内することで、接見後の者が、他の2人と顔を合わせないように誘導。

 

また取材中は「ビデオカメラを回すので、携帯はオフにしてほしい」と事前に伝えることで、他の2名からの連絡も防げる。

もちろん、接見の途中で携帯電話を触らせることは、弁護士が許さない。そのため、最後の杉元が疑いなく取材室に入った時点で、概ね作戦は成功となる。  

開始時間の少し前に、矢部 ・加藤・杉元の3名は、初めての取材という事で、少し浮足立った様子で会場に現れた。



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