【前編あらすじ】
会社のクライアントから依頼を裏引きし、その報酬を丸ごとせしめていた矢部・加藤・杉元の3人。社用車のドライブレコーダーからその証拠を掴み、どのような対応をとるか悩む弁護士と探偵だったが、3人を依願退職に誘導するある作戦を思いつく。
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―矢部 ・加藤・杉元の3名に、【不意打ち】で弁護士チームと接見させ、尋問することによって、依願退職せざるを得ない状況にもっていくのはどうか―
少し荒っぽいとも思われる計画には、1つ問題があった。
3名を別々に1人ずつ接見した場合、先に弁護士と接見した人物が、残りの2人に状況知らせてしまう可能性がある。
もしそうなれば、最初の1人は成功しても残りの2名が【不意打ち】ではなくなり、弁護士接見や、依願退職を拒否するための準備をしてしまう恐れがあるのだ。
そこで問題を打破するために、ある計画を立てた。
まずは「なんちゃってローカル紙の取材」を設定し、3名に取材協力を依頼。コンセプトは「様々な職種で輝く男たち」である。
もしも3名が取材に承諾したら、「なんちゃって取材」の準備を進める。
取材当日、複数の部屋を同時に借りることが可能なレンタルスペースを会場に選び、「ローカル紙の取材を受ける部屋」「待機部屋」「弁護士との接見部屋」の3つの部屋に振り分ける。
更に、先に弁護士接見を受けた者が、他の2名に知らせるタイミングも設けないよう、 矢部・加藤・杉元をどの部屋に、どのタイミングで入室させるかを考慮した上でローテーションを組む。最終的に3名全員に「不意打ち」の方法で、弁護士接見を受けさせることができるのだ。
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