後日、もう一度、男性の動きを調べた。午後5時過ぎ、リモート会議を終えて自宅を出た男性は、バスと電車を乗り継ぎ、1時間かけて、前回とは別の繁華街にある1軒のバーを訪れ、深夜2時過ぎまでカウンター席で黙々と飲み続け、その後はタクシーで帰宅した。
今回の男性に関する調査結果を、母親を通して知らされた娘は、男性との交際を辞めた。母親もたいそう憤慨しており、
「娘に食事代の割り勘を迫っておいて、一体、あの人はどれだけ酒代にお金をつぎ込んでいるんでしょうね‼ それに、タクシー代だって、自宅まで2万円はかかるはずです!自分のためだけに、お金を湯水のように使う男性とは結婚させられません!」
母親にとっては、男性の金遣いのことだけが致命傷のようだったが、果たして、娘がショックを受けたのはそこだけであっただろうか?
もしも、交際相手が、他の女性に「彼女がいるかどうか」と尋ねられた場合、
もちろん、女性であれば「彼女がいる」と、はっきり相手に伝えてもらえた方が嬉しいのではないだろうか?
今回の様な嘘を、男性が付く場合の心理としては、
①「交際相手以外の女性と知り合うチャンスを逃したくない。」
②「良く知らない相手に、自分のプライベートなことを気安く話したくない。」
③「まともに答えるのが面倒くさい。」
という大まかには3つのタイプに分かれるが、この男性の場合、初めてワインバルで出会った女調査員とLINE交換し、数時間もの間、初対面の我々と飲み続けられるとこを考えれば……。
結婚前提にお付き合いしているお相手がいる男性方、もしも、他の女性から、「彼女いるの?」と聞かれた場合、どうか返答にご注意下さい。もしかしたら、探偵がすぐ傍で聞き耳を立てているかもしれませんよ。
注意)この記事内における調査は、けして「別れさせ屋」としての業務ではございません。
TEXT:探偵 こころたまき
株式会社児玉総合情報事務所
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