【後編】医者との結婚と離婚。人生のレールを失った箱入り娘が「激変した理由」

【あらすじ】
地方の公立進学校で出会った雅美と孝介。最下位層をふらふらしていた癒し系の雅美と医学部に合格した孝介は、高校からの13年の交際を経て、ついに結婚することになったのだが……。

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「さすがに佐々木っていう看護師の家には行かなかったですが、寝る暇もなかったはずの病院勤務も、実は合コンや温泉旅行などに行く余裕が、年に何度かはあったと聞かされました。私とは旅行なんて行かなかったのに……。一部の関係者は、お持ち帰り前提でそういうイベントを企画していたというんです。完全に騙されてました」

雅美は帰宅した孝介に、かかってきた電話の内容について詰問したという。孝介は動揺したが、そのうち冷静になると、自分は変わった、と打ち明け話を始めた。

「もう、僕はまあちゃんのような清楚な子に釣り合う男じゃないと思う、別れてくださいって言われました」

雅美は孝介や周囲の非常識な人物たちを恨みに思いながら、いつまでたっても箱入り娘で、孝介を喜ばせることひとつできなかった自分にも嫌気が差したと言った。