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CAR 交通事故鑑定人は見た!

双方の意見が食い違う【交通事故】にあったら、あなたならどうする?後進旋回車と直進車が起こしたケースを鑑定する

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続いて中島氏は、A氏のクルマの破損状況を確認。A氏のクルマは、右側後端に破損があり、リアバンパーカバーは脱落し、右後方のテールランプを中心に、横から硬いものが強く押し込まれた変形をしている(画像①の部分)。

また、その横の部分(同②の部分)には大きな破損がなく、③には擦れた傷が残っているが、この部分には、硬いものが押し込まれてできた痕跡はない。おそらく②は①の衝突によって、リアボディのパネルが強くひっぱられたことで生じたと考えた。

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変形の様子から想定される、2台のクルマの衝突角度。「停車をしていたら衝突してきた」というA氏の説明とは食い違っている

特に注目したのは④の部分だ。この範囲には擦過痕がなく、ボディのパネルが折り曲げられた形状のみが残っている。つまりB車との接触は、④からではなく、より後方である①に接触したと考えられ、A車とB車がなしていた角度は範囲②の傾きよりも大きく、変形の様子から、両車の角度は直角に近かったことが推定される。

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2台のクルマの破損状況を重ね合わせたところ、ほぼ垂直に衝突した場合に起こる破損位置の整合が確認できた

2台が直角に近い角度となるには、B氏が垂直に近い右急旋回を起こすか、A氏のクルマがブロック塀に突入する角度になっていないとならない。またB氏が最終停止した位置からからも、そのような現象が起きていた可能性は考えられない。このことから、A氏の証言にあった、「停車していたら衝突してきた」という説明には無理があることを、中島氏は指摘した。



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