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【問題は山積み】伊藤忠商事はビッグモーターをどうするつもりなのか?

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保険金の不正請求や街路樹の無断除去などの自らが起こした不祥事によって、窮地に立たされていた、中古車販売大手の「ビッグモーター」。そのビッグモーターを、大手総合商社の伊藤忠商事が、企業再生ファンドと合同で事業買収することが、2024年3月6日に発表。5月には新会社を設立するとしている。

一連の不祥事で、逮捕者まで出しているビッグモーター。まだまだ犯した不正への対応が必要となるなかの事業買収だが、はたして伊藤忠商事はビッグモーターをどうしていくつもりなのか。

 

■会社分割方式によって主要事業を新会社へ継承

ビッグモーターに関しては、保険金の不正請求や不正な自動車整備、不正な車検などをしたとして、2023年10月、国交省によって、ビッグモーターの全国34の工場の指定自動車整備事業の指定取り消しや車検業務の停止などの行政処分が行われた。

金融庁も同11月、ビッグモーターの保険代理店登録を取り消す行政処分を行っている。ただ、損保との癒着解明や損害賠償、旧経営陣の責任追求や訴訟関係(枯らした植木の復元など)などはまだこれからであり、また企業イメージも当然ながらこれ以上ないくらい最悪だ。

そんなビッグモーターをこのたび、伊藤忠商事が救済すると発表。2023年11月、伊藤忠商事は、伊藤忠エネクス、ジェイ・ウィル・パートナーズと共に、ビッグモーターの事業再建の可能性を検証するために調査を開始。その結果、事業再建が可能であり、かつ取り組み意義があると判断、会社分割方式によって主要事業を新会社へ継承し、事業再建を行っていくことを決定したという。

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巨額になると思われる損害賠償など、負の遺産も多いビッグモーターだが、好立地にある店舗など、価値あるものも多い

会社分割方式とは、会社事業の全て、又は一部を他会社に承継すること。つまりビッグモーターは解体し廃業とし、そして、全てもしくは一部の事業継承をした新会社が始動することになる。継承される事業については現時点明かされていない。

ただ、ビッグモーターには、好立地にある店舗や、広く設備の整った整備工場、そして大きな利益を生んでいたとされる子会社など、価値あるものも多くある。そこに価値があるとして、伊藤忠は買収に踏み切ったのだろうが、それにしても、負の遺産が大きすぎるビッグモーターを事業買収するとは、(いい悪いは別として)勇気ある決断だと思う。



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