コロナの影響で家での時間が多くなったことも影響し、今、うつわがブームです。盛り上がってるので気にはなるけど、実際どんな作家のどんなアイテムを買ったらいいのか、イマイチ分からない…。そこで、さまざまな土地を巡ってたくさんの作家に会い、新宿伊勢丹では不定期にて催事を企画・キュレーションしている行方ひさこ先生に、どんなうつわを手に入れたら良いかをレクチャーして頂き、注目の作家とともに紹介していきます。
別ジャンルから来たこその、野口さんの革新的な考え方
使うものより飾るものに興味
ひさこ先生:作られているものは花器が多い印象ですが、最初からですか?
野口寛斎:最初はうつわも作っていましたが、どちらかというと使うものより飾るものに興味があったので、花器が多くなりました。
野口寛斉:外に置いてある電気釜を使っていますが、大きさ的に難しいものを焼
くときは、多摩にある かつての先生のところか、相模原のほうにある市民センターにある電気窯をお金を借りて焼いたりしています。
ひさこ先生:この場所を工房にする前は、どちらで作陶していたんですか?
野口寛斉:もっと狭いマンションと、通っていた先生のところで焼いていました。
FORZA:テイストって、ずっと一貫していますか?
Yahoo! 配信用パラグラフ分割
野口寛斉:もちろん、いろいろ試してきました。2016年だったかな。「JOMON」というシリーズを作り始めて、その頃は釉薬を研究していろいろな色を出してみて、その後にこの白いシリーズを作るようになりました。
野口寛斉:これは中は赤土なんですが、それに化粧をかけて、上から一度黒の釉薬を塗って、それを拭き取ってから焼いています。どうしても拭ききれない部分に黒が残って、古びたような雰囲気に仕上がっています。
野口寛斉:このシリーズを作ってるうちに欠けたものが偶然できたのですが、それがカッコ良かったので再現して、そのうちに筆で描く作品へと発展していきました。
手間としては、普通に焼くより倍くらいかかってます。
ひさこ先生:この技法って、オリジナルでしょうか?
野口寛斉:基本は先生に習ったもので、自分の調合でヒビを生み出したり、アレンジさせています。シリーズとしては「yakishime」と名付けて、本来 備前焼など釉薬がかかってないものにつける名称を使いながら、自分なりの「焼き締め」にしています。
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