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LIFESTYLE 女たちの事件簿

【後編】「最愛の人に看取ってもらいたい」死期の近い父の“結婚”を認めてしまった子ども達の後悔

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

銀座で不動産業を営みながら、男手ひとつで子ども3人を育てあげた父。母が他界してからずっと女っ気もなかった父に恋人ができたことを、長女の祥子は素直に喜んでいた。

前編はこちら

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「えっと……こちら、親しくさせてもらってる岸井麻子さん(仮名)だ。今でもファッション関係の仕事をしてるんだよね」

顔を赤くしながら言葉少なに誠司は麻子を紹介した。

「こんにちは、麻子です。お父様にはいつも本当にお世話になっていて。どうぞよろしくお願いいたします」

©Getty Images

聞けば年齢は58歳。ファッションの仕事をしているからか、実年齢よりもずっと若く見え、美しくオシャレだった。シミひとつない顔に薄化粧、長めに引いたアイラインとまつげのエクステが、現役の女であることを物語っていた。

祥子はそんな彼女を見つめながら嬉しそうな顔をする父を見るのがとても嬉しかった。美穂もすっかり麻子と意気投合している様子。本当の母親をあまり覚えていない美穂は、母親的な存在が出来たのが純粋に嬉しかったのだろう。

しかし、紹介された麻子が家に遊びに来るようになって1年がすぎたある日、誠司が体調が悪いと言い出した。



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