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【後編】「最愛の人に看取ってもらいたい」死期の近い父の“結婚”を認めてしまった子ども達の後悔

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毎年人間ドックで検査しているから大丈夫だろうとしばらく放っておいたが、さすがに胃が痛くて食事が出来ないと病院で診察してもらうことにした。

診断結果は、スキルス性の胃がん、それもステージ4だった。

 

突然の父の病に家族は動揺した。

すぐに治療法が決定して手術や放射線療法が始まった。まだ子供が小さい祥子は仕事と子育てだけでも目一杯で、距離がある病院へ通うのはとても厳しい状況。当然和巳はシンガポールから帰国することもできないうえに、美穂は卒論と就活で必死な時期で父の看病は難しい。

祥子が休職をして看病をすべきだろうかと悩んでいた時、子供達のそんな状況を察し、麻子が全面的に誠司の看病をすると言い出した。

「私に誠司さんのお世話をさせて欲しいんです。お願いします」

「いいんですか? 父も喜びますし助かります! 麻子さんがいてくれて本当によかった」

祥子は感謝してもしきれなかった。



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