©Getty Images
そう言いながら、ショウはじっと沙織を見つめる。沙織が目を逸らせずにいると、ショウが畳みかけた。
「今日は顔合わせ、って聞きましたけど。目の前にして見て、僕、どうでしょう。悪くないなと思ってくださるなら、新宿ってのんびりできる場所、いっぱいあるんで」
その言葉だけで、沙織はショウがホテルへ誘っていることを瞬時に察した。
こんなにも丁寧な物腰で、綺麗な顔の男の子、当たりに決まってるじゃん。断る理由なんて、ないに決まってるじゃん。沙織はそれ以上言葉は発さず、小さく頷く。ショウはそんな沙織の手を握り、まだ口もつけていないアイスティーを残したまま、外へと連れ出した。
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