夏休み・お盆休みには実家に帰省するというご家庭も多かろうが、このイベント、楽しみにしている人ばかりではないというのが実情だ。
帰省が憂鬱な理由はいろいろだが、義両親や親戚との関わりだけでなく、「義実家で夫の態度が変わる」「夫から自分への気遣いがない」という不満を挙げる妻は少なくない。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は、夫が実家でキャラ変する背景について、こう指摘する。
「古巣である実家は、過去の自分を知る場所です。帰省でのキャラ変は、現在の家庭での優しい夫・パパの顔を素直に親に見せられないといった心理がそうさせている可能性もありますよね。
しかし、悪気のあるなしにかかわらず、実家で妻に対して大きな態度に出てしまうという自覚のある方は、できるだけ意識的に妻の心身をサポートする言動を心がけてみましょう。
妻の実家へ帰省する際は、妻の側も同じように気遣いを。言動ひとつで、パートナーの帰省に対するストレスが軽減できることもあるのです」
帰省時の夫婦間トラブルについて取材を試みたなかで、今回は「盆暮れの帰省でいつも夫が『エラそうなご主人様』にキャラ変することが耐えられない」という女性の話を記事にまとめた。
「今年も当たり前のように夫婦の夏季休暇に合わせて義実家に帰省することが決まっています。私の実家へはどこかの週末、夫抜きで子どもたちと行くというのがわが家の暗黙のルールです」
こう話し始めたのは41歳の堀口かんなさん(仮名)。SNSでたまに夫の愚痴をこぼしてしまうことがあるという会社員である。
「義実家に足を踏み入れるやいなや、夫は別人格になります。これ、大げさじゃなくて本当なんです」
日頃の夫婦はケンカも多い代わりに対等な関係を築けており、家事はあまり得意ではないが仕事熱心で子煩悩な夫を愛する気持ちも、かんなさん自身は持ち続けているという。しかし……