「風呂キャンセル」という言葉を知っているだろうか?今、注目を集めているフワちゃんもその1人らしい。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。
「X(旧Twitter)をはじめ、SNSで話題を集めたワードですね。風呂キャンセル界隈などと言われていました。これはお風呂やシャワーに入らないことを示唆する言葉で、有名人が共感をしめすなどしました。発端は水を使用しないドライシャンプーの良さを語ったポストだったようです」。
確かにお風呂が面倒臭いと感じることもある。
「Instagramでもストーリーに、お風呂に入ろうと思ったけれどなかなか入れないなんていう投稿をしている芸能人がいますよね。確かにわからないでもありませんが、このうだるような暑さですと入った方がスッキリすると思ってしまいます」。
キャンセルという言葉の使い方の妙で、話題を集めた風呂キャンセル。実は最近、〇〇キャンセルと別の言葉にも応用されているらしい。今回はなかでも帰省をキャンセルしたいと願うあるワーママに話を聞いた。
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水野洋子さん(仮名・44歳)は、小学生の子どもを2人育てるワーママだ。
「普段は給食がありますが、夏休みの間はお弁当が必要です。普段よりもやることが多くて、すごく大変。この暑さなので、食事を持ち歩かせることにも神経使いますし…」。
そんな忙しい洋子さんだが、彼女に夏休みはない。
「夏は繁忙期なので、特にまとまった休みはありません。だから私の夏休みは山の日を含めた3連休だけ。ただ、ここも例年だと実家への帰省で全然休めないんです」。
実家は長野県。例年、夫と交代で運転しながら帰省すると話す。
「夫は長男で、義姉と義妹がいます。義姉は独身貴族で、義妹は3人の子持ちです。2人とも実家のほど近くに暮らしていて、帰省すると集まるのがならわしなんですが…」。
義妹はその3日間をちゃっかり自分の夏休みに設定しているというのだ。
「毎年、私たちの帰省と同時に実家にやってきて3人の子供を置いて、遊びに出てしまうんです。どうやらこの3日に地元での予定や遠出の旅行を全部詰め込んでいるみたい」。
挨拶もそこそこにすぐ出て行ってしまうそう。
「一応、義母に孫のお世話お願いね!と言って出ますが、義母は久々に戻ってきた息子の相手に一生懸命。高齢ってこともありますし、面倒を見る気はゼロ。結局、その役割を私が押し付けられることに。あそこに行きたい、ここに行きたい、家じゃ暇だと喚く、はっきり言って超わがままな性格もあって、こっちはたまったもんじゃありません…」。
しかし、夫に相談しても「従兄弟同士、久々に楽しく遊べばいいじゃん」とどこ吹く風。このやりとりをもう6年も続けているそう。
「毎年、帰省してむしろ疲れて帰ってくる、そんな感じでもう耐えられない!と思って今年は帰省キャンセルを企てているんです」。
夫がすんなり認めるとは思えなかったので、仕事を理由にしたと話す。