「忘年会のビンゴで私が当てた景品を賭けて、ダーツバーでゲームをしたんです。あろうことか、その勝負に勝利した女の子がタクシー代を支払った女の子のなかにいたんです。まったくの偶然ですが、私がその子を贔屓しているとか、そういう関係?とかありもしない噂が流れてしまって…。彼女にも迷惑をかけることになってしまったんです」。
康介さんはなんとか取り繕おうとした。しかしこれが逆効果だった。
「なんだかごめんね、と謝りましたが彼女はとても気まずそうにしていました。結局、上に呼ばれることになり、真相を包み隠すことなく話しましたよ。女の子にだけタクシー代を支払ったことに大きな意味はない、バブル時代のクセが抜けきれていないと」。
それを聞いた女性管理職は康介さんに一言、こう言ったそうだ。
–女の子って…。その言い方もアウトに近いですよ、昨今。残念ながら今はバブル時代ではありません。その辺りをしっかりと弁えてやってもらわないと困ります。
康介さんは、正直うんざりしたという。
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