「妻はパートのお金を家計に入れることなんて1ミリも考えていなかったんだと思います。妻は僕に子育ての当事者意識がないと言いますが、彼女だってお金を稼いで家庭を支えることへの当事者意識がちっともないんですよ」。
啓介さんは思う。
「次男にはかわいそうな思いをさせてしまったと反省しています。妻が働いてくれれば、1番お金のかかる高校、大学時代をもう少し余裕をもって乗り越えられると思っていたんです。でもそれ以前の問題だったと今回気が付かされました。この先もずっと夫婦でいるのか、本気で考え始めたところです」。
1000万円が勝ち組でなくなって久しい。賃金が上がらず物価だけが上昇する、今の日本が陥るスタグフレーションは家庭にも確実に、暗い影を落としている。
取材・文/悠木 律
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