【前編あらすじ】
ハワイ在住の男性とSNSを通じて親しくなり、一度も会ったことがないまま“恋人関係”となった40代後半の女医である相談者。男性からハワイへ来るよう誘われた彼女は、彼と直接会えることに胸を躍らせ、現地へと向かった。ところがそこで待ち受けていたのは、突如別人のように豹変した彼の姿と、あまりにも凄惨な日々だった——。
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クレジットカードの他に携帯電話と現金を取り上げられ、彼女の寝泊まりする部屋は、2階の林田の部屋から埃だらけの物置小屋のようなところに移された。
翌々日からは数名の宿泊客もあり、ボートハウスの掃除、朝晩の食事の支度などの労働を強いられ、その他にも「ドルフィンツアー」のボートの手入れや救命具の準備など、日ごとに労働量が増え、心身共にボロボロになっていった。
林田は、周囲の人間に彼女のことを「新しい従業員」だと紹介したという。
相談者は何度も逃げ出したいと思ったようだが、林田からは「日本に指定暴力団の組員の知人が複数いる。逃げたとしてもすぐに見つけ出して、酷い目に合わせる」と脅されていた。
そのために、此処から逃げ出すことも無意味だと信じ込み、毎晩林田から物置小屋で暴行を受けながらも、
「2週間我慢すれば、なんとかなる」
そう思っていたという。
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