【後編】もうスタンガンで眠らせるしかない…。ロマンス詐欺男から凄惨DV。SNSに実在した「恐怖の独身男」

ようやく２週間が経ち、林田に所持品の返却を求めると、林田は激怒し、彼女を突き飛ばした。

床に倒れた際に着いた左腕に激痛が走り、医師である彼女は、直ぐに左腕が骨折したことを悟った。

左腕を抱えて動けなくなった彼女の姿を見た林田は、舌打ちし、自身の部屋から奪った所持品を運び出すと、全て彼女の前に投げつけ、そのままビーチの方へと去って行った。

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彼女は、折れた左腕を有り合わせのもので応急処置をした後、ボートハウスを飛び出し、一目散に車道のある場所まで走った。

その後、どうやって自分が日本に帰国したのか、ほとんど覚えてはいないという。

日本に帰国した後も、林田からの報復を恐れ、相談者は警察にも、友人にも、誰にも相談せず、ただ息をひそめるように日々を過ごした。

林田に奪われたクレジットカードからは、日本円で200万円ほどが引き出されていた。

すぐにクレジットカードを停止し、携帯電話を変え、SNSアカウントも解除した。しかし、心身の疲労が激しく、帰国後もクリニックを２か月休業せざるを得なくなった。

それから２年が過ぎても、どうしても林田からの報復に対する恐怖が消えず、相談者から弊社に相談が寄せられたのだ。