バンドといえば『三宅裕司のいかすバンド天国』(TBS系深夜番組)を想起する人も多いだろう。放送は‘89年2月~’90年12月、この短い期間に約900のバンドを輩出したことで知られる。
その代表的なバンドである、カブキロックスのフロントマン・氏神一番は、雑誌(『ENTAME』で、アーティストに金が入らない当時の現状を語っている。
発言を抜粋すると、「デビューが決まるとレコード会社から育成金というのが事務所に支払われるのだけれど、拙者たちの場合はそれが1億3000万円だったらしい。(中略)給料8万円だった当時の拙者たちからしたら、(事務所に)不信感しかない」とある。
さらにこの記事では2作目の印税も払われなかったことを告白。アーティストの実入りは少なかったのだ。
「当時はレコーディング費用も高額で、レコード会社の経費負担も重かったともいます。それに、効率化もしなければならなかった。メジャーデビューして、たくさんのいいことがありましたが、自分たちの主導権はなくなったと感じました」
インタビュー後編に続く。
取材・文/前川亜紀
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