「集団ストーカー被害」の相談を受ける度に、探偵に何ができるのかを考える。
1つは、彼らが実際に被害を受けている証拠を入手し、警察に被害届を出すことだが、被害者たちによれば、警察も加害者集団とグルであると信じている場合も多い。何とか証拠を入手しようと、我々が協力して、被害者たちの自宅に防犯カメラやレコーダーを設置しても、被害があったといわれる日時でさえ、加害者達の姿や声は、記録されない。
また、被害者たちに依頼され、特定の日時に自宅周辺を張り込み、監視し続けることもあるが、その日に限って、必ず被害に遭わないのだ。
彼らに言わせれば、弊社とのやりとりが漏れて、加害者側が警戒するせいだという。もちろん、こちらは、情報が漏れるような心当たりはないのだ。メールや電話がハッキングされれば別なのだが、だとすれば、加害者側は、高等な技術や、特殊な器具を持っていると考えられる。
彼らに被害を与える「集団ストーカー」達は、一体何者なのだろうか?
防犯カメラに全く映らない存在で、防犯テープをすり抜け、自宅の鍵を傷跡もつけずに開けることができるなんて、彼らは地球外の生物なのだろうか?
また、集団で1人の人間を長期間監視し、パソコンやスマホに侵入して、メールや通話をハッキングでき、特殊な薬品を用いて、身体に影響を与えられる彼らは、特殊な秘密結社なのだろうか?
但し、スパイ映画に出てくるような攻撃を受けている被害者たちは、決して、国家諜報員でもなく、外交官でも、政治家ですらない。ただの主婦だったり、仕事を持つ独身女性だったりするのだ。
世の中には、まだまだ目に見えない未知の存在があることを否定する気はないが、 では、全て真実だとすれば、なぜ、一般人の彼らがそこまで攻撃されるのだろうか?
「集団ストーカー被害」を訴える人物の境遇は様々だが、たった一つだけ共通点がある。
それは「孤独」だ。
彼女達の話の影には、必ずそれが見え隠れする。 もしも、それが全ての原因なのであれば、探偵に何ができるのか……。
「集団ストーカー被害」に関する事案は、我々にとっても大きな課題である。
TEXT:探偵 こころたまき
株式会社児玉総合情報事務所
https://kodama-group.jp/
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