承諾すると、尻にかけられていたタオルがよけられた。
(あっ……)
驚いたものの、性感マッサージを望んだのは自分なのだ。
そう思いながら、尻を揉みほぐされていく。タクミの技術はさすがナンバーワンだけあってツボを外さない。尻をあらゆる角度から揉みこね、太もも、脹脛(ふくらはぎ)へとリンパを流していく。そして、タイミングを見ては「A子さん、キレイですよ」「肌がすべすべです」と褒め、リップサービスも抜かりない。
視線を横に流すと、壁面の大きな鏡には、真剣なおもざしでマッサージをする彼が映りこんでいる。力を入れるたび、二の腕の筋肉が盛りあがり、逞しい。
と、彼の手は徐々に女の核心に迫って来た。
筆者の唇のあわいからは湿った吐息とともに、欲望を宙づりにされた喘ぎが漏れでた。
と、その時、タクミのマッサージの手がとまる。
「じゃあ、仰向けになってください」
言われるまま、胸を腕で隠しながら仰向けになる。予想外に昂る肉体に、筆者が困惑していると、タクミは女心を察したように、優しく覆いかぶさり抱きしめてきたのだ。
アッと思った時には唇が重なっていた。
「A子さん……綺麗です」
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