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LIFESTYLE 女たちの事件簿

【後編】【なんかモヤるその人、フレネミーかも】自己肯定感を押し売りする腹黒ママ友と決別した私

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梨華は正直、呆気に取られてしまった。子どもがどこそこへ行った、何を買ってもらったなどと自慢し合うのは日常茶飯事。取り立ててマウンティングだなどと騒ぐのは、いかにも幼稚だと梨華は思った。やんわりたしなめても聞く耳を持たず、由美佳は真剣に怒ったという。

「『テーマパークに行った回数を競うなんてバカみたい。あの子のお母さんもすぐにマウントを取りたがるの。自己肯定感が低い人にありがちよ。自分に自信がないから、持っているものや行った場所を自慢するしかないの』と言っていましたね。彼女は、競っているのは自分の方なんだということに気づけないんです。私は話の内容が低次元すぎて、この頃には右から左へ聞き流すようになっていました」

他人の話題なら聞き流して終わりだが、面倒なのは梨華本人に対する「自己肯定感攻撃」だったという。

「うちの娘は引っ込み思案なんですね。外に出るとまるで借りてきた猫。私はそれを悩んでいるわけではないんですが、母親同士のお喋りの中で子どもの話題になった時、『うちの子大人しすぎて、友達に話しかけることもできないのよ』という話はネタとしてよくするんですよ。由美佳さんはそれを世間話として流さず、人生相談のような空気にしたがるんです。先生みたいなつもりになってアドバイスしてくるんですね」

梨華の娘がなかなか自己主張できないのは、自己肯定感が足りていないのではないか、と由美佳は質問してきたのだとか。話をはぐらかしたかった梨華は「自己肯定感? 私は娘をかなり肯定してるつもり」と答えた。

「いやいや、私が言っているのは娘さんが自分自身を肯定する感覚のこと、わかってもらえる?と彼女は言いました。こいつ頭悪いなあって感じで苦笑いしながら。他人を見下すのって最高に気持ちいい!とでも言いたげな醜い顔でしたね」

直接的に褒めたりするのも大事だが、ママ自身にコンプレックスや自己否定があると、それが子どもにも伝わると思うの、とありがたい教えは続いた。

「何この人、もう面倒臭い、と思いましたね」

しかし、その会話の流れで、図らずも梨華の友人が試してみろといった実証実験が始まることになる。



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