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LIFESTYLE 女たちの事件簿

【後編】【なんかモヤるその人、フレネミーかも】自己肯定感を押し売りする腹黒ママ友と決別した私

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そんなある日、梨華は仕事を休んで高校の時の同級生と食事に出かけた。相手は気心が知れた女性。梨華よりも少し前に結婚や出産をした先輩でもあり、出産や育児などについて、これまで何度となく相談に乗ってもらっていた。

「由美佳さんにイライラしていたので、食事しながらその友達に話してみたんです。ひどい攻撃をされてるわけでもないのに、彼女を不快に思う私の性格が悪いのかなあって。すると友人が言ったんです。それ、典型的なフレネミーじゃん、と。そこで初めてフレネミーという言葉を知りましたね」

友人もかつて似たような人に何度か出会ったのだという。

友人が見たフレネミーたちは、一見人当たりが良く人畜無害な顔をしているが、実は驚くほどプライドが高く、そのくせ劣等感を持っている。それゆえか、常に相手より自分を優位に立たせないと気が済まないのだという。

「『梨華は平和主義者だから、なんだこいつと思っても顔にも言葉にも出さないでしょ。口もかたいじゃん、だからきっと狙われたんだよ』と言われてしまいました。フレネミーは優位に立ちやすい相手を選ぶ、と友人は言ってましたね。だから、自慢話が好きな人とか、実際に自分より優位に見える奴とか、見るからに気が強そうなタイプなどには仕掛けないのだと」

友人は、近いうちにチャンスがあれば、由美佳に対してあえて自慢話をしてみるよう勧めた。できれば、由美佳がコンプレックスに感じていそうなテーマか、逆に彼女が得意としている分野のことで「梨華のほうが上」をアピールしろというのだ。

きっと彼女は動揺し、激しくマウンティングしようとするはず。それがフレネミーの証拠だと。

「そんな実験、面倒臭いしばかばかしいと思いました。私、マウンティングっていう言葉が嫌いなんです。何でもそう言う人いますよね? まあ、それも由美佳さんのことなんですけど。それもあって、友人が勧めてきた行動をわざわざ実行しようとは思いませんでした。ですが、図らずも後々それが実証されることにはなりましたね」

その「実証」話は後述となるが、友人にフレネミーなるものを教示されて以来、梨華はそれに関心を持つようになった。



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