そう話す康子さんは、もう匙を投げてしまう寸前なのだそうだ。
「一般企業への就職活動を行っていないからなのか、常識的なことをあまり知らないという側面も若手の教員にはあります。保護者あてに通知文書を封書で送る時に、封筒の書き方がわからないと私のところに聞きに来ました。
『得意のネットで調べたらいいのに。』と思わず言うと『ネットには嘘の情報も載っているから、信用できない。』と返されて……私は本当に開いた口がふさがりませんでした。
そのネットの情報を使って自分は子どもたちに授業をしているのに『ネットは信用できない。』だなんてどういうつもりなのか理解に苦しみます。プロ意識に欠ける……というのが最も彼らに当てはまる表現なのかもしれません。
子どもたちと一緒になって他の先生の悪口を言っている先生もいますし、生徒用に注文した問題集などの余りをネットや古本屋さんに売ってもうけを得ていた先生もいます。もっとひどい話が、余ったものを売って気を良くしたのか、図書室の本も数冊売ったらしいですよ。
さすがにそのことが明るみに出た時には、『きっとクビだ。』と多くの先生に言われていましたけど、結局新しい本を購入して図書室に返したので許してもらえたそうです。
こういう教員が引き起こす問題は、うちの学校だけで多いわけではないそうです。他校にいる同じ年齢ぐらいの先生方とお話していても、出てくるのは20代若手教員の問題行動についての話ばかり。かつては生徒の問題行動が話題のメインだったのに……」
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