——前立腺ガンを予防する食材について教えてください。
堀江:和食中心の食生活は前立腺ガンのリスクを避けます。納豆、豆腐、味噌などの大豆発酵食品、大豆に含まれるイソフラボンには前立腺ガン抑制効果がある。緑茶に含まれるカテキン、トマトに含まれるリコピンもいいでしょう。
——そんな堀江教授の健康維持方法を教えて下さい。
堀江:このエプソンのパルセンスという脈拍計測機で、体のコンディションを整えています。睡眠の質までわかる優れものですよ。脈拍が簡単にとれるので、いつでも自分がリラックスしているか、興奮状態にあるのかがすぐにわかる。今日は1時間くらいリラックスしているが、心拍数が上がっていた状態が35分程度ありました。
昔は自宅から自転車通勤していましたが、56歳の今はもう電車です。無理をしない範囲で運動しています。ジムにも通っていますが、週一。朝起きた時に体操、湯上りにストレッチ。実家が九十九里で海沿いをロードバイクで1〜2時間ほど走ります。
職業柄、かなり歩いていますね。パルセンスには万歩計の機能もあり、今日15時の段階で9300歩、7km歩いている、とわかる。歩くときにダラダラしません。早歩きだったり、誰もいなければ小走りもする。仕事上、診察で移動したりするので活用している。30分程度の運動はテストステロンを増やすのに効果的ですよ。
——その白衣はオリジナルですか。
堀江:チームスピリッツを育むために、連帯感を出すためにclassicoというブランドに作ってもらった。裏地をストライプにし、綺麗なシルエットが出るような特注品です。他の医局の人から、『おしゃれな白衣ですね』と声をかけられるように凝りました。おしゃれをするようになればテストステロン値も上がる。褒められるとテストステロンが分泌されます。そのために白衣もちょっと工夫をしているんです。
弱き者、汝の名は男なり。ストレスや運動不足で影響を受けやすい男性ホルモンですが、うまく分泌させることで、ビジネスマンの生活の質は飛躍的に向上します。ぜひ堀江先生のアドバイスを参考にして、男の人生をエンジョイしてくださいね。フォルツア!
Photo:Sono Aida
Text:Daisuke Iwasaki
堀江 重郎(ほりえ しげお)
1960年、東京都生まれ。東京大学医学部卒業後、テキサス州で医師免許取得。腎移植、泌尿器科臨床に携わる。国立がんセンター中央病院、杏林大学医学部助教授、帝京大学医学部泌尿器科主任教授を経て、現職。日本抗加齢医学会理事長。泌尿器科手術で日本を代表する外科であり、アンチエイジングなど、メンズヘルスの第一人者でもある。日本Men's Health医学会の理事長も務め、男性の健康を護る「メンズヘルス」という概念の普及に尽力している。3週間に一回、行きつけの美容院でカットをするのが息抜き。