ハンバーガーメニューボタン
FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
CAR 得するクルマ生活

15年間の戦いに終止符?フリード優勢のなか、次期シエンタに求めること

無料会員をしていただくと、
記事をクリップできます

新規会員登録
安全装備や自動運転でますます高額化している現代のクルマ。上手に購入する方法は? さらに、所有してからも様々なトラブルやアクシデントが起きるのがカーライフ。それら障害を難なくこなし、より楽しくお得にクルマと付き合う方法を自動車ジャーナリスト吉川賢一がお伝えします。

2022年1月にトヨタ「ノア/ヴォクシー」の新型が登場し、その4か月後にはホンダ「ステップワゴン」にも新型が登場するなど、次世代のミニバンが続々と登場している。

ミドルクラスミニバンが熾烈な競争を繰り広げているなか、コンパクトミニバンのトヨタ「シエンタ」も、新型の登場が近づいている。長年、ホンダ「フリード」と激しい販売競争を繰り広げてきた現行型シエンタだが、トヨタの販売力を持ってしても、フリードの壁を破ることができておらず、トヨタとしては、次期型ではなんとしてもフリードに勝つため、並々ならぬ意気込みで開発したことだろう。期待が高まる次期型シエンタの姿について、現状わかっている情報をもとに、予想をしてみよう。

 

■一進一退の攻防が、15年間以上も続いている

まずは現行型シエンタと、最大のライバルであるフリードの販売台数を振り返っておこう。フリードの前身であるモビリオと、初代シエンタの激戦が繰り広げられていた2004年~2008年当時は、後発のシエンタの方が優勢だったが、2008年5月にモビリオが廃止となり、後継車として初代フリードが登場すると形勢逆転、そこから2014年まではフリードが優位に。

その後、2015年7月に2代目シエンタが登場すると、シエンタが再び優勢となるが、2016年9月に2代目フリードが登場、2017年はフリードが勝利する。2018年から2020年は再びシエンタが優勢となるが、2021年はフリードが再び逆転、2022年は1~6月の集計で、シエンタが2万5861台、フリードが4万3827台と、フリードが優勢となっている。

シエンタのフルモデルチェンジに、フリードも遅れずついてくることで、お互いが一歩も譲らない攻防を続けている、という状況だ。

 

■デザインのブラッシュアップで、フリード勝ちか!?

2022年は一歩後退しているシエンタだが、コストパフォーマンスに加えて、流行をいち早くキャッチアップして需要に応えたところは、シエンタの強みといえる。

シエンタは、2018年9月マイナーチェンジで、昨今のキャンプブームをいち早く取り入れ、アウトドアグッズをたくさん積むことができるように3列目シートレスとした2列シート5人乗りグレードの「FUNBASE(ファンベース)」を追加。さらに2019年10月には、特別仕様車「GLAMPER(グランパー)」を追加。ドアミラーやホイールなどをブラックで統一し、さらにイメージをアウトドアに向ける方向へシフトした。この特別仕様車の効果はバツグンで、2019年のシエンタの販売台数は、前年に対し18%も伸び、フリードを突き放すことに成功している。

だが、こうしたカスタムでは、誤魔化しきれない外観デザインは、シエンタの弱点のひとつ。そもそも、ファミリー世代のママに好まれるように寄せた内外装デザインは、男性にとっては受け入れがたく、前述の特別仕様車のようにボディカラーやホイールを変更しても、丸みのあるエクステリアやインパネなど、シエンタがもつ「明るく楽しいイメージ」は覆せていない。男性からすれば一人で運転するにはいささか気恥ずかしい、という声もあるそうだ。

サイズはほぼ現行型のまま、特徴的なフロントバンパーのアイラインは外され、新型アクアのようなすっきりとしたフロントア割になると予測

次期型シエンタでは、5ナンバーサイズの両側スライドドアの構成は変えずに、デザインが大きく見直されるという。フロントサイドのブラック加飾は外されてすっきりとしたフロントデザインとなり、新型アクアに似たフェイスになるという情報だ。インテリアも、アクアと同じ最新世代にアップデートされることで、使い勝手も向上。見た目の印象も大きく変わるだろう。



RANKING

1
2
3
4
5
1
2
3
4
5