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LIFESTYLE 女たちの事件簿

【後編】「プチ風俗」にハマった主婦。幸せそうな彼女に潜む闇とは?

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夫も息子も出かけた、平日の昼。

スマホで専用のアプリをダウンロードし、画面を繋ぐ。画面には、口元から下だけの顔が隠された自分の姿が映っている。ノースリーブのワンピースを着た自分の、二の腕の白さが強調されていた。

そこからはお客さんが来るまで、待機と言われる時間を過ごす。ちらほらと、その姿を覗きに来ているらしい客の数字が画面上に表示される。今、私のことを2人が見に来てくれているらしい……とりあえず、微笑んだ口元を写したまま、手を振ってみた。数分待つ。

『ピコン!』

客が入室したという通知で、麻里絵に緊張が走った。相手は画面を映さず、声だけで麻里絵に話しかけている。麻里絵は自分の顔はギリギリ映さないまま、客に向かって話しかけていた。慌ててつけた源氏名を名乗る。

©Getty Images

「こんにちは、エリちゃん。ワンピースがよく似合ってるね」

「これが最初のお客さんなので、とっても緊張しています」

「あ、そうなんだ。じゃあ僕とってもラッキーだね。タナカって言います、いろいろ教えてあげるよ」

そう言うと客は、どういう女の子がこのチャットで人気なのかということや、待機中は顔出しはしなくてもいいけれど、繋いだ後は少し見せた方が喜ばれることなどを麻里絵に教えた。納得しながらも、麻里絵は聞き返す。

「でも、顔バレしたら困るんです。夫も家庭もあるので」

「君は正直者だね、僕も妻子がいるから気持ちはとってもわかるよ。だからこそ共犯だし、ちょっと顔を見せて欲しいなあ。洋服を脱いでいるわけでもないんだし……」



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