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LIFESTYLE 女たちの事件簿

【後編】「プチ風俗」にハマった主婦。幸せそうな彼女に潜む闇とは?

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麻里絵が良い妻、良いママであり続ければあり続けるほどに、夫は安心するようだった。妻がスナック勤務をしていたという事実が、東京生まれ東京育ちの大卒である夫には、どこか気をつけねばならない事実として胸に残り続けているらしい。

逆に麻里絵には、「自分には経理の仕事もホステスもやり遂げられなかった。もう35歳、これからも専業主婦として、職歴ゼロのまま生きていくのか」という思いがぽつりと残っていた。

友達も実家も、すべて千葉。電車に乗ればすぐに帰ることのできる距離かもしれないけれど、そんな時間もチャンスもほとんどない。慣れない東京でパートもせずにいると、うすっぺらいママ友以外との交流はないといっても過言ではない状況だ。

スナックで働くことを選ぶほど社交的だった麻里絵。この数年のコロナ禍もあいまって、孤独さを認識するには充分な状況だった。
 

 

「オンラインの画面上で、少しエッチな会話をしてもらうお仕事です。アダルトチャットと言うんですけど」

途端に躊躇した麻里絵を察して、スカウトは続けざまにメッセージを送り続ける。

「確かにびっくりしますよね、でもサービスとしてアダルトな会話もOKなだけで、アダルトの会話だけということではありませんし、何より顔出しも不要です。身バレしませんし、画面上なので怖い思いもしませんよ。試すだけ試してみませんか? お試しで働いた1時間分だけでもしっかりお給料はお渡しいたします。体験入店みたいなものです、そこからご判断いただいても」

そのセリフに、スナック時代のセクハラ客の姿を思い出した麻里絵は、そういう感じなら試すだけ試すか……と承諾することにした。
 



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