FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
FASHION 干場の「エロサバ」

ビシッとスーツを着られるって幸せ! フィアット元会長ジャンニ・アニェッリさんへの憧れ全開スタイル。

憧れの人を投影したスタイルに、自分なりのアレンジを加えて

2021年も11月半ばに突入。あっという間に師走を迎えそうですね。今年はTOKYO2020という国を挙げての一大イベントがあったのにもかかわらず、年間を通して見ればコロナに翻弄された記憶ばかり(泣)。それでも最近ではトークショーなども復活し、地方出張にもちょいちょい出かけるようになりました。

そんなわけで今回は、あらたまった席にもふさわしい洒脱なドレスアップ術をご紹介。久しぶりにビシッとキメますぜ!

アイテム
スーツ/Brilla per il gusto
シャツ/アルコディオ
ネクタイ/アルコディオ
ポケットチーフ/ムンガイ
ベルト/ジョンロブ
時計/EBERHARD
ソックス/グレンクライド
靴/ジョンロブ

少し前に、日本に本格上陸した「EBERHARD(エベラール)」の時計を購入しました。エベラールは、1887年にスイスの高級時計の聖地ラ・ショー・ド・フォンで設立され、いまも家族経営を貫く老舗時計メゾン。イタリア海軍のオフィシャルウォッチで、欧米ではエグゼグティブたちの間でとても人気があるんです。

イタリアきっての洒落者として名を馳せたフィアット元会長のジャンニ・アニェッリさんもそのひとり。そこで今回は、アニェッリさんへの憧れを妄想全開で投影したスタイルに挑戦してみました。

アニェッリさんといえば、正統派を装いながらも、どこかにひっそりと自分なりの遊びを忍ばせたスタイルが真骨頂。有名なところでは、シャツのカフスの上から時計をつけるテクニックですが、ここではアニェッリさんがいまも生きていたらどんな着こなしをするんだろう、と思い浮かべることからスタートしました。

いわば、時計を起点にしたわけですが、まずはそういうコーディネイトの組み立て方自体、珍しいですよね(笑)。

スーツは昨年、「Brilla per il gusto(ブリッラ ペル イル グスト)」でオーダーした6ボタンダブルのジャケットに、2プリーツのスラックスを組み合わせたモデル。究極のスーツを目指して、カシミアのなかでも最上級の原毛でしか生産できないというロロ・ピアーナ社の生地「SPUN CASHMERE(スパンカシミヤ)」であつらえた一着です。

実際、アニェッリさんもグレイのダブルブレストのスーツが好みだったらしく、ブルーのシャツにネイビータイ、ブラウンシューズなどを合わせた写真が多く残っています。

ただ、そのまんま真似してしまうと僕が僕でなくなってしまうので、自分流のアレンジをプラス。東京の街並みに似合うように色をなるべく使わず、モノトーンのコーディネイトを考えました。

そこで僕が採ったのは、襟が小さめの白シャツと黒のナロータイでシャープな印象を際立たせ、シックな黒のスエードシューズで足元を落ち着かせるという方法。マッキー(槇原敬之さん)の名曲にあったように、どんなときも、僕が僕らしくあるために「好きなものは好き!」と言える気持ちを抱きしめています(笑)

また、着たら終わりではなく、着方やアクセサリーのあしらい方にこだわるのもアニェッリさんから影響を受けた部分。

例えば、ポケットチーフの挿し方ひとつとっても、いつも教科書通りのTVフォールドじゃつまらないですよね。そこで、ここではラペルやVゾーン、裾などか角張っていて三角形に見える部分が多いダブルのジャケットに合わせて、TVフォールドとトライアングの中間ぐらいの見え方を追求しています。

というのも、寸分の隙のない完璧な格好って、周りの人が息苦しくなってしまうじゃないですか。だから、無造作な感じを装ってコーディネイトにハズしのポイントをつくるのは、アニェッリさんのスタイルから学んだ気遣いのひとつでもあります。

ただ、無造作とだらしないのとは違うので、そこは節度をもって、やりすぎないように配慮することが必要。無造作に見える、というのが実はいちばん難しいんです。

今回の、どこにエロスがあるのかと問われたら、絶対にエロく見せないことがエロスの真髄なのかと……。アニェッリさんも、生前はスーパープレイボーイとして多くの女性を虜にしていたことですし、そこに突破口があるのでは、と最近あらためて感じている次第です。

でも、このスーツの生地を一回触ってもらったら、たいていの女性は腰砕けになると思うんだけどな(あくまでも本人の妄想です)。


今回のスタイルのキモは……。

●時計にまつわる逸話から妄想をフル回転。
●お洒落の人の真似しても、まんまではなく自分なりのアレンジを。
●無造作なハズしのお洒落は周囲への気遣いから。
●絶対にエロく見せないことが、実はいちばんエロいのでは。
●新しい生活様式は、無理せず、油断せず、続けることが大切。


Photo: Ikuo Kubota (OWL)
Styling&Model:Yoshimasa Hoshiba


 

8冊目の書籍がダイヤモンド社から発売することになりました。タイトルは『これだけでいい男の服』。

世の中信じられないぐらいの洋服や情報が溢れ過ぎていて何を買ったらいいのか?どう着たらいいのか? よくわからない方もいらっしゃるんじゃないかと……。ということで今回は、僕が考える究極アイテム50とそれを使った春夏秋冬スタイル30をご紹介することにしました。ある意味、干場流服装術の集大成。

いつ誰が見ても参考になるように、着こなしはベーシックに、写真から文章表現まで熟考を重ね、わかりやすく作りました。少ないアイテムで1年間のさまざまな「装い」を網羅しなければいけなかったのでかなり苦労しました。おかげでこの数ヶ月、徹夜続き(涙)。

でも長年ご一緒している信頼出来るスタッフの協力もあって、とても良い本に仕上がりました。掲載しているスタイルは、僕が素敵だと感じる基本スタイルの一部です。ですのでこのスタイルをベースに、自分の個性や色を足したり引いたりしながら、自分のスタイル(型)を築き上げていただければ幸いです。

「お洒落」と「装い」は違います。「お洒落」は、意味も考えずとりあえず洋服を羽織れば成立しますが、「装い」とは、洋服の基本的なことを知り、いつどこに誰と何をするために着ていくのかを考えなければいけません。それぞれのアイテムの由来や基本的な着こなしのルールを知れば、いつ、どんなときに、どんなものを身に着けるべきかを知ることができます。

今、多くの人が知るべきは、ファッション誌に書いてある流行の「お洒落」ではなく、服装の理論に基づいたグローバルに通用する「装い」です。この考えはトレンド好きな女性にも通用するものです。

ハイエンドからファストファッションまで、着尽くしてたどり着いた結論! 年齢や役職に合った服装とは?  投資価値のある服とは? 必要最小限の服で、ビジネスカジュアル・スーツ・私服を網羅した「これだけでいい男の服」。少しでも多くの方々にご高覧いただきお役に立てれば光栄です。ぜひ読んでみて下さい。


「これだけでいい男の服」

(ダイヤモンド社)

【エロサバ】-Hoshipedia

「エロサバ」とは、エロいコンサバの略で、干場の哲学により生まれた造語。シンプルでベーシック、コンサバティブな洋服を着ているのに、なぜかエロく見えるスタイルのこと。例えば喪服の女性。成熟した大人の女性が喪服を着ていて、メイクもナチュラルで抑制しているのに、不思議と色っぽく見えるスタイル。例えば、普通の白いシャツを着ているのにも関わらず、胸元のボタンの開け方や袖口のまくり方でSEXYに見えるスタイル。粗悪な素材でデザインが変わっているシャツでは駄目。上質な素材でベーシックなシャツだからこそ、崩して着こなしても上品さが保てるのです。男性で例えるなら、仕立てられたグレーの無地のスーツを着て、上質な白シャツに黒の無地のネクタイのような極めてコンサバティブなスタイルをしているのに、内側から大人の色気が香るスタイルのこと。



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