FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
FASHION 干場の「エロサバ」

「もしも今、スーツでイタリアに行くとしたら」干場編集長の妄想コーデ2021年秋。Part.2

イタリアの街に映える、淡いトーンで統一したスタイル

あっという間にもう9月も半ば。猛暑だった8月から一転、秋の長雨で、湿気があるのに肌寒いという、何を着たらいいのかわからない日が続いていますが、そんな気候には関係なく、前回に引き続き「もしもピッティ・ウオモ2021に行けたなら(池中玄太風)」の続編をお届けします(笑)。

あれから妄想を最大限に膨らませ、どうやったらこなれて見えるのか、自宅の鏡の前であれこれ試してみた成果がこちらとなります!

アイテム

【STYLE 1】
スーツ/TITO ALLEGRETTO(スーツのジャケットを単品使い)
シャツ/アルコディオ
ネクタイ/ブルネロ クチネリ
パンツ/ブルネロ クチネリ
ポケットチーフ/ブルネロ クチネリ
メガネ/オリバーピープルズ
ベルト/ブルネロ クチネリ
時計/パテックフィリップ
靴/ブルネロ クチネリ

【STYLE 2】
Tシャツ/クロスクローゼット
ジーンズ/マインデニム
靴/カスタニエール

このTITO ALLEGRETTO(ティト・アレグレット)のスーツを即決で購入したのは、セットアップだけでなくジャケットを単品使いできると思ったから。

というのも、ピッティ取材でいつも見かけるブルネロ クチネリの関係者が、以前こういうジャケットに白シャツ、グレーパンツ、ホワイトバックスという格好をしていて、めちゃくちゃカッコよかったんですよね。それで、似たような生地があればオーダーで仕立てようと思っていたのですが、実際に探してみるとなかなかなくて……。

だから、やっと出合えて実現できたグレーパンツとの組み合わせは、長年憧れていたスタイル。普段はこういう色使いはあまりしないので、ブラウン調のこのジャケットを主役にして、サックスブルーのシャツやライトグレーのネクタイなどで、全体を淡いトーンでまとめるとどうなるのかという実験をしてみました。

パンツの太さや裾丈、ポケットチーフの柄、ベルトのたらし方、足元にベージュをもってくるテクニックといった部分は、このコーディネイトの原型でもあるブルネロ クチネリのスタイルにかなり寄せています。

自分としても珍しく盛っていますが、このスタイリングの(エロの)キモはやはり明るい色使いでしょうね。でも、やってみて感じたのですが、これが東京のまちに似合うかはギモン。やはりイタリアの太陽の下で見たからカッコよかったのか、できることならピッティにこの格好で乗り込みたかったです(涙)。

私、遠い夢は待てなかった
最後は もっと私を見て
燃えつくすように
さよなら ずっと忘れないわ♪

まさに「真夏の夜の夢」 by ユーミン。

ってことで、気を取り直して、もうひとつ東京でこのジャケットを着るなら、どんなコーディネイトがいいのか考えてみました。夏がカラッとした気候で古い石畳の街並みのイタリアだと、隙のないお洒落が粋に見えるのですが、東京だと頑張り過ぎに見える危険性があるんですよね(僕の場合は、ということですけど)。

そう考えると、インナーにはVネックの白Tを合わせて、普段穿いている色落ちしたブラックデニムを合わせるのがちょうどいいのかな、と(現時点では)。フツーに見えるかもしれませんが、それぐらいでいいと思うんです。ただし僕が目指す「究極のフツー」のポイントは、シェフがひと手間かけて美味しい料理に仕上げるように、全体のバランスを考えて細部に少しだけ工夫を凝らすこと。

ジャケットの軽やかさに合わせると、淡い色合いのドライビングシューズなどのスリッポンや白スニーカーなどが定石だと思いますが、今回はあえてエスパドリーユを選んで、抜け感をつくりました。ただし、ここでエスパを差し色にしようとして赤や黄色といったブライトカラーを選んでしまうのは失敗のもと。足元だけ浮いてしまって見えるので、デニムと合わせて黒で引き締めるのが正解です。

と、試行錯誤しながら、いろいろやっていますが、このスーツはまだ買って間もないので、なじんでない感じがしますよね(爆)。力が入っているうちはあまりよく見えないのですが、まだ「夢の途中」by 来生たかお。力が抜けると どんどんよくなっていくと思います。

あ、そうそう、来生たかおのこの歌と、薬師丸ひろ子の「セーラー服と機関銃」って歌詞がちょっと違うだけで同じ歌なんですよね。あれ、何の話をしてたんでしたっけ?


今回のスタイルのキモは……。

●ジャケット色合いに合わせて、全身を淡いトーンで統一して。
●原型となったブルネロ クチネリのスタイルへのオマージュを。
●ただ、東京でやるにはちょっと難しいかも。
●デニムを合わせるぐらいがちょうどいいかもね。
●新しい生活様式は、無理せず、油断せず、続けることが大切。


Photo: Ikuo Kubota (OWL)
Styling&Model:Yoshimasa Hoshiba


8冊目の書籍がダイヤモンド社から発売することになりました。タイトルは『これだけでいい男の服』。

世の中信じられないぐらいの洋服や情報が溢れ過ぎていて何を買ったらいいのか?どう着たらいいのか? よくわからない方もいらっしゃるんじゃないかと……。ということで今回は、僕が考える究極アイテム50とそれを使った春夏秋冬スタイル30をご紹介することにしました。ある意味、干場流服装術の集大成。

いつ誰が見ても参考になるように、着こなしはベーシックに、写真から文章表現まで熟考を重ね、わかりやすく作りました。少ないアイテムで1年間のさまざまな「装い」を網羅しなければいけなかったのでかなり苦労しました。おかげでこの数ヶ月、徹夜続き(涙)。

でも長年ご一緒している信頼出来るスタッフの協力もあって、とても良い本に仕上がりました。掲載しているスタイルは、僕が素敵だと感じる基本スタイルの一部です。ですのでこのスタイルをベースに、自分の個性や色を足したり引いたりしながら、自分のスタイル(型)を築き上げていただければ幸いです。

「お洒落」と「装い」は違います。「お洒落」は、意味も考えずとりあえず洋服を羽織れば成立しますが、「装い」とは、洋服の基本的なことを知り、いつどこに誰と何をするために着ていくのかを考えなければいけません。それぞれのアイテムの由来や基本的な着こなしのルールを知れば、いつ、どんなときに、どんなものを身に着けるべきかを知ることができます。

今、多くの人が知るべきは、ファッション誌に書いてある流行の「お洒落」ではなく、服装の理論に基づいたグローバルに通用する「装い」です。この考えはトレンド好きな女性にも通用するものです。

ハイエンドからファストファッションまで、着尽くしてたどり着いた結論! 年齢や役職に合った服装とは?  投資価値のある服とは? 必要最小限の服で、ビジネスカジュアル・スーツ・私服を網羅した「これだけでいい男の服」。少しでも多くの方々にご高覧いただきお役に立てれば光栄です。ぜひ読んでみて下さい。


「これだけでいい男の服」

(ダイヤモンド社)

【エロサバ】-Hoshipedia

「エロサバ」とは、エロいコンサバの略で、干場の哲学により生まれた造語。シンプルでベーシック、コンサバティブな洋服を着ているのに、なぜかエロく見えるスタイルのこと。例えば喪服の女性。成熟した大人の女性が喪服を着ていて、メイクもナチュラルで抑制しているのに、不思議と色っぽく見えるスタイル。例えば、普通の白いシャツを着ているのにも関わらず、胸元のボタンの開け方や袖口のまくり方でSEXYに見えるスタイル。粗悪な素材でデザインが変わっているシャツでは駄目。上質な素材でベーシックなシャツだからこそ、崩して着こなしても上品さが保てるのです。男性で例えるなら、仕立てられたグレーの無地のスーツを着て、上質な白シャツに黒の無地のネクタイのような極めてコンサバティブなスタイルをしているのに、内側から大人の色気が香るスタイルのこと。



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