あなたのまわりに、「ヤバイ人」だけに好かれる人はいませんか? 恋愛において「ヤバい人」の持つ性質を分析してみると、束縛、過干渉、強制、嫉妬などの要素があります。ヤバい人とそうではない人との違いは、それらの要素から生まれる感情や考えを言葉や行動で表すかどうか、でしょう。例えば、LINEの既読スルーを1時間されたとします。ヤバい人は鬼電などをするでしょう。しかし、そうでない人は、「忙しいんだろうな」と寝てしまう。
「ヤバい人」とそうでもない人の間には、深くて広い川がある。ヤバい人は、自分の不安解消や、自己肯定感を満たすために、他人の力を必要とするのです。さて、この世にはこの「ヤバい人」限定で激モテする人というのがおります。今日、道場に登場するのは、まさにこの「ヤバい人」から激モテしている男性です。

川崎貴子
2度の結婚を経験し、現在の夫は8歳年下のイケメンの元ダンサー。二女の母。乳がんの闘病経験も持つ。経営者、結婚コンサルタント、コラムニストとして多ジャンルで活躍中。
今回の相談者は、中田海斗さん(仮名・34歳)。超名門大学卒業後、元大手鉄鋼メーカーに勤務し、昨年独立し、IT関連会社を友人と起業。社会の課題解決をする仕組み作りを目指している。曽祖父の代から続く一族経営の企業の役員も兼任。年収は1000万円を超えている。隅田川沿いのリノベーションマンションを購入したばかり。
海斗さんのスペックはこちら!
年齢:34歳
職業:会社経営者
恋人:なし
結婚暦:なし
結婚願望:なし
顔:育ちのよさそうなさわやかイケメン

今回の相談者・海斗さんをひとことで言うと、謙虚で信頼できる人物だ。ハイスペックで傲慢になってもいいはずなのに、常に一歩引いており、相手の話を聞く……ではなく拝聴する。丁寧だが慇懃無礼なところはなく、大きく輝く瞳に強い意思をたたえている。
資産家の家庭に育ち、高学歴をマークしており、スペックは、非の打ち所がない。それなのに、なぜか粘着質な「ヤバイ人」にばかり好かれている。怖い思いをしたり、疲弊してしまった挙句、結婚願望が枯渇してしまったというのだ。
そんな海斗さんの状況を見続けてきた先輩(男・42歳・妻子と幸せな家庭を築く)が一肌脱いだ。「海斗のように、生活も心も安定している男に結婚願望がないとなると、国力に関わる」と義憤に駆られ、海斗さんを半ば強制的に、川崎先生のもとに連れてきたのだった。
川崎:なんというか、あなたは爽やかで感じがいい人ね。物腰も柔らかく、他人から好かれそう。
海斗:ありがとうございます。
川崎:すばらしい。相手の言葉をそのまま受け止めている。「そんなことはありません」と謙遜しないところもいいわね。でも、物腰が柔らかいとか、他人から好かれそうというのは、あなたの場合褒め言葉ではないのよ。
海斗:え!? そうなんですか?

川崎:そうよ。初対面のときに、必要以上な「受動の好印象」を与えてしまうと、相手から付け込まれる余地が大きくなるのよ。これは恋愛も仕事も同じ。少々毅然としていた方が、依存傾向がある人を撥ねつけることができるの。
海斗:ガーン。目からうろこでした。実はここに来る前も、大学の同級生から連絡があり、怪しげな投資話を持ち掛けられていました。断りにくくて聞いてしまいましたが。