ハンバーガーメニューボタン
FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
LIFESTYLE ネット・SNS危機管理マニュアル

MLB史上初の50‐50達成の裏で「大谷スゴイ」は許さない!という謎の勢力。彼らはいったいナニと戦っている?

無料会員をしていただくと、
記事をクリップできます

新規会員登録
講演、メディア出演、執筆などを通じて、炎上の「火消し」からフェイクニュース対策まで幅広く発信している小木曽健氏によるネットニュース分析、推察コラム。

もはや誰も止められない翔平サン。確信歩きどころか、最近は歩かない「確信立ち」すら見慣れてきましたね。語彙がアホになってきて、もう「大谷凄い」としか言えません。

日ハム時代は「少し我慢していた」という盗塁もキメまくり、この記事を書いている時点で本塁打&盗塁は「53-55」。まだ伸びる勢いです。そして……今回もやっぱり出ました。

「大谷選手が凄いからと言って○○ではない」

という謎の勢力。大谷選手がメジャーで活躍し始めた頃からずっと、また日本人が海外で称賛されたりする度に、毎回必ずSNSに出現する謎な人たち。

「大谷が凄いのであって日本が凄いわけではない」

「凄いのは大谷であって、オマエじゃない」

「大谷の凄さを横取りするな」

ちょっとなに言っているか分かんないんですが、SNSを検索すると、驚いたことに「大谷が凄いからと言って~」という投稿がある程度ヒットするんですよね。

そもそも「大谷スゴイから日本スゴイ」なんて言っている人、少なくとも私の周辺にはいなんですよ。そんな人、出会ったことあります? そもそも実在しないのでは……。

「凄いのは大谷であって、オマエじゃない」については「え、そうだけど??」としか言えないし「俺スゲー」なんて人にも会ったことがない。彼らはいったい何と戦っているのでしょうか??

心理学で「認知のゆがみ」と呼ばれる、目の前で起きていることを論理的に捉えることが出来ずに、偏った解釈をしてしまう、という現象があるんですが、ちょっと本気でそっち方面の問題では? 大丈夫かな、と心配になります。

むしろ「世間の逆を張った俺の発言、違いの分かる俺のコメントで、Xの閲覧数を増やして報酬を得てやるぜ!」の方が清々しくて安心しますね(今回も著名アカウントでチラホラ見かけました)。

大谷は「日本の宝」じゃない!?

この謎の勢力たち、さらにこじらせると「大谷選手が日本の宝という発想自体が許せない」という領域にまで突き抜けてしまうようで、実際に先日、あるアカウントがコレを発射、見事に炎上していました。何でも、

「大谷選手が日本の宝という発想、大谷の功績を日本という国に帰属させ、日本の手柄であるかのように言わんとするのは気持ち悪い」

だそうです。ホントよくそんな変化球みたいに歪んだ解釈できるな、と感心しますが、「郷土の宝」とか「わが社の宝」とか、社会で暮らしていれば普通に接する表現だし、まっすぐで素直な言葉だと思うんですよね。彼らには難しいんでしょうか? やっぱり「誰と戦っているんだろう」案件かな、と心配になります。

素晴らしき「大谷チャート」

ちなみに私、当たり前ですが大谷選手とは全く面識がなく、でも日頃から大谷選手には大変助けられております。よく中学や高校で講演した後に、

「何を質問してもOK、全部答えるよ」

という質問コーナーをやるんですが、その時に「バレー部でレギュラーになりたい」とか「競技会で優勝する方法を知りたい」みたいな、私が完全に門外漢な分野についても聞かれるんですね。でも大丈夫。そんな時は毎回こう答えます。

「大谷チャートを知っていますか?」

みなさんも画像検索してみて下さい。大谷選手が高校時代に作成した「目標を達成するためのシート」。何かのプロジェクトを成功させようという人が持つべき思考、プロセスの整理、課題解決に必要な要素が、たった一枚の画像でイメージできます。

若い彼らがこれを見て、自分なりの大谷チャートを作ることで、レギュラーになる、優勝する、みたいな目標にも近づけるはず、と本気で感じさせるチャートです。

この大谷チャート自体、とても素晴らしいんですが、これを実行し、本当に夢を実現させてしまった大谷選手はやっぱり凄いです。日本の宝です。

ちなみに皆さん、すっかりお忘れだと思いますが、彼ピッチャーですからね。やっぱり大谷スゴイ。

 

Text:小木曽健(国際大学GLOCOM客員研究員)

※本記事のタイトルはFORZA STYLE編集部によるものです。

 



RANKING

1
2
3
4
5
1
2
3
4
5