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今度は新聞記者に猛抗議。まだやっていたの!? 蓮舫氏「表現の自由」に対する飽くなき挑戦?

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講演、メディア出演、執筆などを通じて、炎上の「火消し」からフェイクニュース対策まで幅広く発信している小木曽健氏によるネットニュース分析、推察コラム。

……まだやっていたんですね、蓮舫さん。先週SNSで「蓮舫」が突如トレンドワード入り。都知事選での惨敗に関する「ある新聞記者のSNS投稿」に蓮舫氏が猛抗議していた件で、今でも記者の勤務先と話し合いを続けているよ、弁護士入れて、というご本人の投稿に対するSNS上の反応でした。

本件、マスメディアがあまり取り上げないのですが、つい先日まで現職の国会議員だった人物が、何ら違法性のないSNS投稿に猛抗議を続ける、というちょっと常軌を逸した話であり、もっとしっかり報じられるべき案件かと思います。

コトの発端は今夏の都知事選。連合会長が蓮舫氏の敗因を「共産党が前面に出過ぎて票が逃げたのでは」とコメントしたところ、蓮舫氏が「現職に挑戦した私の敗因を、現職を支持した貴女が評論ですか」と反論。この時点でちょっとなに言っているか分かんないんですが、これに

件の新聞記者が反応し、

「支持しなくても評論するのは自由でしょう、しかも共産べったりなんて事実じゃん」

などと投稿。この投稿が蓮舫氏の逆鱗に触れ、勤務先も巻き込んで猛抗議の末、記者に謝罪させるに至りました。これが7月。

当該の投稿は、選挙活動に対する単なる論評に過ぎませんでしたが、件の記者はその後、投稿を一切やめてしまった。大臣経験、政党代表経験すらある元国会議員が、違法性のないSNS投稿に抗議し謝罪させ黙らせる、地獄のような光景ですね。

そもそも国会議員は憲法第九十九条で「この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」と定められています。表現の自由は憲法が定める民主主義・自由社会の根幹です。議員辞職したワタシへの批判は一切許さない、というマイルールも謎ですが、蓮舫氏は本騒動のさなか、

「私はね。黙らないよ。いま、最も自由に黙らない」

と投稿していました。でもそれ、アナタが黙らせた記者さんが言いたかったセリフでは。ちなみに「もう政治的権力者ではないから、これは言論統制ではない」という彼女のスタンスの一方で、ご自身のサイトでは未だ政治活動資金の寄付を募っているのも謎です。

「批判は許さない」の怖さ

蓮舫氏の古巣である立憲民主党を始め、野党議員の中には、違法性のない言論だろうが、何か気に食わない部分があったり、時には自身の勘違いですら怒り狂い、抗議文だ削除要請だと騒ぎ立てるセンセイがごく一部いらっしゃるようですが、「我らへの批判は許さない」なんて平気で言える人物には、政権なんぞ危なっかしくて任せられないんですよ。何するかわかりませんから。

今や緩みっぱなしの自民党は大いに問題アリですが、過去、度を越えた人格攻撃や論点のズレた批判に晒されてきても、彼らが「言論の自由だから」「民主主義だから」とその多くを受け流してきたのも事実です。亡くなった安倍さんの病気に対する揶揄とか、ちょっと看過できないレベルでした。あれに加担していた立民議員さん、いましたよね。

自分たちは好き放題やっておきながら、いざ攻撃されたら合法でも許さない。スジの通らない話だと分かっていてもゴリ押しで抗議する。そういう人物は政治家の資質以前に問題ありでしょう。

ちなみに、たとえ蓮舫さんが「この記事」を気に入らないとしても、削除要請や抗議には一切応じませんのでご承知おきを。本記事はあの記者氏の投稿と同じ、違法性のない単なる論評です。それを黙らせたいのなら然るべき法的な手続きを踏んで下さい。争いますから。もっともそんな訴訟、裁判官を不機嫌にさせるだけで、ろくに相手にされないと思いますが。

私も黙りません、いま最も自由に黙らないです。まさか蓮舫さん、それはワタシだけ、お前はダメ、なんて言わないですよね。

 

Text:小木曽健(国際大学GLOCOM客員研究員)

※本記事のタイトルはFORZA STYLE編集部によるものです。

 



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