「夫源病(ふげんびょう)」。2018年にタレントの上沼恵美子さんがこの病気であることを公表し話題に。夫の言動が原因で妻がストレスを感じ、心身に不調をきたす病気のことで、医学的な病名ではなく、医師の石蔵文信先生によって考案された造語だそう。
読んで字のごとく、“夫が原因の病”。何が原因? 解決方法とは?
そこで、今回はこの病に悩まされた女性のお話をご紹介しよう。
※この記事は取材を元に構成しておりますが、個人のプライバシーに配慮し、一部内容を変更しております。あらかじめご了承ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
山本英恵さん(仮名)40歳。結婚して15年、高校生と中学生の2人の子どもを持ち、子育て、パート、友人とランチ会に忙しい日々を送っていた。夫とは学生の頃に知り合い、お互いが社会人になって3年目に結婚、2人の子どもにも恵まれ、順調に生活をしていたはずだった……。
「ちょうど5年前に夫の浮気が発覚したんです。相手は飲み屋の女性。携帯電話に二人のあられもない姿の写真を残していて、私に簡単にバレたんです。脇が甘すぎますよね……。2回程度遊んだだけの火遊びだったと言いながら土下座を繰り返す夫。それでも許さない私を見て、なんとお相手の女性を引っ張り出してきて、お互い全く本気でなかったと二人で釈明し、謝罪……。呆れました」
しかし、子供がまだ小さかったこともあり、離婚は回避。
「会社だったら解雇?もありですよね。でも、家庭内で、我が家の夫には何のお咎めもなし。納得いかない自分がいたし、夫に頼って生きていかなければいけない立場の自分自身にも腹が立つと同時に、悲しい気持ちにもなりました」
夫の浮気事件から一年ほど経過した頃から、英恵さんの体調に異変が。
「朝、起きるのがつらく、だるい日が続きました。頭痛が酷く起き上がれない日も……。夫に体調が悪いことを話すと、『大丈夫?』の一言もなく、彼から帰ってきた言葉は『ただの寝不足だろ、ストレスじゃないのか? 家から出なければいいんだよ』と……」
Text:女の事件簿調査チーム