全棟…そうなのだ。
先に述べたようにベルヴィ香椎は同じ敷地内に壱番館から八番館まで合わせて、7つの棟(四番館と九番館は欠番・十番館は敷地が別)があり、建て替えは六番館だけの合意では行うことができない。全7棟での賛成が必要だったのだ。
「そもそも六番館だけの合意だって取れていなかったんですよ。本当のことをいえば、私だって建て替えに反対でした。
六番館のなかでも被害がひどいところとそうでないところがありました。そういう意味でいえば、建て替えは不公平になると考えていたんです。ただ、大多数が建て替えに賛成をしていました。それならば、と建て替えの方向で動くことにしたんです」。
![](https://forza.ismcdn.jp/mwimgs/f/9/1200m/img_f91fac18530a45238b01bacea18dd444169598.jpg)
ここからはスピードが勝負だったと佐々木さんは回想する。
「建て替えに必要な票数は六番館60戸の敷地権割合で4/5、マンション全体286戸の敷地権割合で3/4です。前者の六番館はクリアしていましたが、問題は後者の方。ご想像の通り、やっかみもありました。それはそうですよね。同じ時期に建設されたマンションの1棟だけが新築になるんですから」。
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