【後編】某事務所も揺れる男性への性被害問題！当事者たちの胸の内。

【前編あらすじ】

某大手芸能事務所のスキャンダルを皮切りに男性に対する性被害が問題となっている。男らしさの刷り込みや冒頭に述べたような性被害者＝女性という思い込みから被害を訴えることが出来ない人も多い。真さんもその一人であった。

・・・・・・・・・・・・・・・

「そこには実の母から性被害を受けていた男性の話が掲載されていました。新聞には男性の性被害には、親をはじめとする近しい人からのものも多いと綴られていました。

それを読んだとき、すごく胸が苦しくなりました。だって、実の母から性被害を受けるって……。想像を絶しますよね。でも、僕にとって性被害ってそれくらいの印象なんです」

確かに性被害にはそれくらいのインパクトがある。

「そうですよね。だから僕自身の体験が性被害であるとは、本当にわからなかったんです」

そんな真さんが性被害に気がついたきっかけは、友人の言葉だったという。

「実はこんなこと言うのもあれなんですが、僕、女性の胸を見ると気持ち悪くなっちゃうんですよ。恋愛対象は女性です。それでも気持ち悪くなってしまうんです」

真はそのことにひどく悩んできたという。