あと、ただサボりたいだけの子どもとLGBTQを自認しているから水着を着たくない子との区別がつかない。
『それは子どもを見る目を養って、サボりなのかそうじゃないのかは見抜けるようにならないと』なんて言われるのですが、もしサボりだと僕が決めつけた子がLGBTQを自認している子どもだった場合、かなりその子を傷つけることになりますよね。どうすればいいのかわからなくて……。
本当に悩んでいます。最近はLGBTQを自認してからカミングアウトするまでがいかに辛かったかを語る芸能人のインタビューなんかを見ていても聞いている自分まで辛くなってしまって。
自分が無意識のうちに彼らのような子どもたちを傷つけていないかと思うと、なんだか夜も眠れないんですよ……。『それだけ気にしているなら大丈夫よ』って言ってくださる先生もいますけど、不安は拭えません」
比奈子さんとは対照的に、充さんの悩みには答えが出ない。深いため息とともにその言葉を終えた充さんの顔色はお世辞にもよいものとはいえなかった。
取材/文 八幡那由他
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