【後編】「父の日っていらなくね？」激烈パパっ娘だった中一娘と、ある夫婦の死闘。

ますみさんは「娘もあなたと同じくらい自分自身の変化に戸惑っているはずだ」と言って聞かせたという。

「無視されてもいいから、話しかけるのをやめない方がいいと思う。あなたが話しかけないと、ますます溝ができてしまいそうだからと、私の考えを伝えました。

夫は最初、そんな根性ないわ、と言っていましたが、そのうち『それもそうだね』と納得してくれました」

ますみさん夫婦は、食事などの家族団らんの席では、子供たちに平等に話しかけるという、昔からやってきた習慣を復活させることに決めた。

また、その席で長女の態度がおかしくても、ますみさんが横から入ってきて叱ったり批判したりするのはやめよう、ということも決めた。

「私たち夫婦が、”今までどおりあなたを見守る”ということを態度で示し始めてからも、娘にはこれといった変化は見られませんでした。ただ、ほんの数日前、娘が私にある相談をしてきたんです」