子どもの体調が安定し、園からの呼び出しがあまりなくなったのは育休復帰から半年が経った頃だった。
午前の業務を終え、お昼のお弁当をゆっくり食べようと一息つこうと思った矢先、仲のよい女性の同僚がいきなり切り出した話に仰天する。
「言いづらいんだけどさ……。実はAさんの奥さん、双子ちゃんだめだったみたいなんだ……。だから、今はAさんとの間では子どもの話はタブーになってるんだよね」
予想もしていなかった同僚の発言に耳を疑う優奈さん。
「え? この半年間、Aさんから双子育児は大変って言う話をずっと聞いてたんだけど……。」
優奈さんと同時期に奥さんが双子の出産を控えていると言っていた職場の先輩Aさん。
産まれた後はお互いに子どもの成長や育児の大変さを共感し合い、互いに励まし合っていた。しかしそんな矢先、同僚から「Aさんには子どもがいない」と告げられる。
後半では、慕っていた先輩Aさんの虚言癖についてリポートしたい。
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