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【後編】「そんな暗い顔してると赤ちゃん来なくなるよ」「あなたはまだマシな方」励ましも傷口に塩……流産を経験した再婚妻の悲痛な叫び

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流産してから2か月後に生理が復活し、千春は理屈上、再び妊娠できるようになった。涙が枯れることはなかったものの、流産の傷を癒そうとしているのか、自分の心身が妊娠を求めていることがわかったという。

「とにかく、基礎体温計を肌身離さず持って、暇さえあれば体温を測るようになってしまいました。まずは排卵日を調べる目的でしたが、排卵日前後に夫を誘って行為をして、そこから2週間ほど経つと毎日何度も何度も体温を測っていました。体温がたまたま高めだと『もしかしてできたのかも』とソワソワし、低めだと落ち込むような感じです。1日に何度も体温を測っても仕方がないのに、なぜかやめられなくなってしまって。」

生理の前兆である下腹部痛を覚えると、不安とともに妊娠の兆しかもしれないという期待が入り混じった。しかし結局生理を迎え、現実を知って気分が落ち込み、食事も喉を通らなないほどがっかりしてしまう。生理期間中は落ち込みが激しく、ある時は流産の手術を受けた日の恐怖感や不安がフラッシュバックし、また別の時には頭が真っ白になることもあった。

「生理が終わると、再び体温測定がやめられなくなります。コンマ何度の体温変化に一喜一憂したり、そろそろ排卵だと思って意気込んだり。体温を測らないと落ち着いていられなくなってしまって……精神安定剤みたいに持ち歩いてしまうんです。」

1度目の流産から半年後、千春は妊娠検査薬に陽性反応を見た。

嬉しさと同時に、まただめになってしまうのではないかという不安が押し寄せた。再び流産したら、またあの処置をするのだろうか、その後生理が回復してリズムが整い、また妊娠できたとしても、無事に出産に至る可能性はどのくらいなのか。とにかく、無事出産するまでには多くのハードルが待ち構えている。出産までの道のりは険しく、気が遠くなったという。



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