「やっぱり宇宙からのパワーは間違いない」500万円以上をスピリチュアルカウンセラーに使い込んだ主婦の末路

桃子は「ヒーリング」といって、目には見えないパワーを送ることでリラックスできるような施術などを行っている。はじめて桃子のヒーリングを受けたとき、杏里は身体が暖かくなったような気がした。

当時、幼稚園のママ友関係に悩んでいた杏里にとって、母としても先輩であり優しく話を聞いてくれる桃子はまさに救世主だったのだ。桃子にはすでに成人している１人娘がいて、夫とはずっと別居しているらしい。母や妻であっても美意識が高く、とても45歳には見えない桃子は杏里の憧れの存在だ。

桃子と出会ってから、毎月開催されるお茶会・ランチ会・セミナーなどにはすべて参加した。杏里は、桃子の発信するスピリチュアルの考えに完全にハマってしまい、目に見えないパワーを心から信じるようになっていた。

桃子の主催するスピリチュアルのセミナーは安いもので３万円程度、ホテルなど豪華な場所で行う場合は10万円以上することも多かった。それでも、毎回20名近い参加者が集まってくる。