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LIFESTYLE 女たちの事件簿

使ったお金は500万円以上。「スピリチュアル」にハマって金が尽きた主婦。その「解決策」はまさかの…

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

杏里(仮名・38歳)は学生時代から占いが大好きだったという。

「学生時代にアプリの占いにハマったことがキッカケで、大人になってからも人気の占い師を探しては鑑定をお願いするのが趣味のひとつになっていたんです」

そう語る彼女は、結婚相手も占い師にお墨付きをもらった。だから、平穏で幸せな結婚生活を送るはずだったが……。
 

※この記事は取材を元に構成しておりますが、個人のプライバシーに配慮し、一部内容を変更しております。あらかじめご了承ください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ねぇ、パパ。私、今日遅くなると思うから、夕飯はなにか自分で済ませてもらえる?」

金曜の朝、朝食の支度をしながら杏里が夫に尋ねる。

「いいけど。どこ行くの?」

「今日は桃子先生のセミナーに参加する日なの。ホテルでメンバーさんたちとディナーしてくるわ」

はしゃいだ声で話す杏里はとても機嫌が良い。夫は了解、と小さく答えて身支度に戻る。

 

9年前に結婚した時、現在の夫である良太郎(仮名・39歳)との相性を占い師に見てもらっていた。当時人気を集めていた占い師で、予約を取って実際に見てもらえるまでに半年もかかったので、彼にはその間プロポーズの返事を待ってもらっていたほどだ。

占い師に合わないと言われれば別れるつもりだったが、「婚約者との相性は合格ラインである」とお墨付きをもらい、杏里は結婚を決意したのだという。
 

娘のユイが小学校に入り少し手が離れた頃から、杏里の外出は一気に増えた。杏里の両親は徒歩15分ほどの場所に住んでいるので、いつでも子守りに来てくれる環境だ。杏里が夕方以降不在のときは、ユイを学校まで迎えに行き夜まで預かってくれている。

彼らにとっても可愛い孫なので、いつでも喜んで引き受けてくれるし、ユイも¨じぃじとばぁば¨が大好きなので喜んで祖父母宅へ向かうのだ。

「今日もお決まりのパターンか……」

良太郎は苛立ちのような虚しさのような感情を抱きながら、いってきます、と杏里に声をかけて家を出た。
 

夫と娘が家を出たあと、杏里は一息ついてLINEを開く。
 

<桃子先生>:杏里ちゃん、今日もよろしくね♡
<杏里>:はい♡ 楽しみです♡ グループラインにリマインド入れておきますね♡
 

別のトークを開く。
 

<プリンセス会♡>:おはようございます! 杏里です! 本日のセミナー&ディナー会に参加されるみなさま、よろしくお願いいたします。今日のドレスコードは「白」となっています。

申し込み時にご案内しておりますが、今日の参加費は10万円です。桃子先生に失礼のないよう、きちんと封筒に入れてお持ちくださいね。よろしくお願いいたします。みなさまとのひとときを楽しみにしております♡♡

<プリンセス会>:杏里さん、ユキです。リマインドありがとうございます。白のお洋服、了解です! とても楽しみです~♡♡
 

続々とグループに返信が届く。


©︎gettyimages

「桃子先生」は「スピリチュアルカウンセラー」として本の出版もしている女性で、容姿の美しさも手伝って一部に熱狂的なファンがいる。杏里も元々はそのなかの1人だったが、桃子に気に入られたこともあって現在は¨ファンのなかのリーダー¨のような立ち回りをしているのだ。
 

ごく普通の結婚・子育てに勤しんでいた杏里だったが、4年前に「桃子先生」に出会ってからその生活は一遍した。
 

杏里は毎週のようにセミナーに参加し、これまですでに500万円以上使っている。


独身時代の貯金や、へそくりを貯めて工面していたが、実は正直なところもう手持ちのお金がない。

「どうしよう……、どうしたらいいの?」
 

“解決策”として、“あんなこと”になるなんて。このときは夢にも思っていなかった——。

 

後編へ続く

 

Text:女の事件簿調査チーム



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