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テスラよりスゴい!?メルセデスベンツ最高峰のBEV「EQS」爆誕!

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■加速と回生ブレーキ時にサウンドを出すシステムが面白い!!

走りの印象についてもご紹介しよう。EQSは全モデルに、「エアマチックサス(エアサスと連続可変ダンパーシステム)」が4輪に標準搭載されており、21インチの大径タイヤが路面から受ける衝撃を吸収してくれる。そのため、ゴツゴツした印象は少なく、どっしりとした安定感が感じ取れる乗り味だ。また、高い遮音性能によって、静粛性がよいため、車内は非常に静か。フロア下に敷き詰められたバッテリーが、下面からのノイズをシャットアウトしている恩恵もあるだろう。この辺りは専用プラットフォームを使ったBEVならではの長所だ。

フロア下に敷き詰められた駆動用バッテリーは、107kWhの大容量

また、「サウンドエクスペリエンス」という、加速と回生ブレーキ時にサウンドを出すシステムが面白い。ドライブモードを、SPORT、SPORT+と変えることで、サス設定やモーター特性とあわせて、迫力のあるサウンドが響く。気筒エンジンのサウンドとは異なる、電子音なのだが、野太く低いサウンドが車内に響き渡る。

これらは追加コンテンツとして購入することで、アップデートも可能だという。「BEVは無味無臭の加速がつまらない」と感じていた方にとっては、興味を持つきっかけとなりうるだろう。V8やV10のエンジンサウンドの再現ができると、なお面白いと思う。

 

■心地よいEQS450+、暴力的な刺激のAMG EQS 53

EQS AMG53の装着タイヤは、ミシュランのパイロットスポーツEV、サイズは前後とも275/40R21だ。サルーン向けにしてはずいぶん贅沢なサイズのタイヤだが、このEQS AMG53には、このくらいのタイヤが必須。EQS AMG53は、前後アクスルに電動パワートレイン「eATS」を備え(標準モデルのEQS450+は245kW(333ps)のリアアクスルのみ)、最高出力は484kW(656ps)を誇る。強力な前後モーターと高いトラクションによる加速は超刺激的で、試乗した際には、(脳が揺すられたせいか)自分の運転ながら少し酔ってしまったほど。ちなみにレーススタートを使用すると、最高出力560kW(761ps)にもなるが、公道で使うことはまずない。

EQSのなだらかなルーフラインは、空力性能を突き詰めた結果

一転、通常モデルの450+は、穏やかで厳かなSクラスの乗り味だ。AMGのように暴力的ともいえるパフォーマンスよりも、程よいパワー感の450+の方が、走らせていて幸せだと感じた。ただし、ドライブモードの数はAMGよりも少なく(サウンドエクスペリエンスの数も減る)、内外装もシンプルな造形や素材になるなど、AMG 45の凄さを知ってしまうと、見劣りする部分はある。価格差が800万円にもなるので仕方がないことだが、先に標準モデルの450+をみたうえで、AMGをみた方が良いのかもしれない。車両本体価格(税込)は、EQS450+が1578万円、AMG EQS 53 4MATIC+が2372万円となる。

 

■まとめ

パワートレインが電動になろうと、液晶ディスプレイが多面化しようと、運転時の安心感の高さは、さすがメルセデスだと感じた。静けさだけが取り柄の無味無臭なBEVが多い中、モードチェンジで野太い加速サウンド(サウンドエクスペリエンス)を表現するなど、BEVの新たな可能性を見せてくれていると思う。今後のメルセデスも非常に楽しみだ。

Text:Kenichi Yoshikawa
Photo: Mercedes-BENZ
Edit:Takashi Ogiyama



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