ブーツ回帰の1足は、紐なしブーツが適任!
毎度ご好評を頂いています「干場編集長のスタイルクリニック」略して【スタクリ】。第19回目となる今回は、スエードブーツ。長らく続くスニーカーブームの反動から昨今ブーツ回帰の流れがあるようですが、とはいえ重くてゴツいブーツはいまさら……。
確かに、一昨年辺りからスニーカーに飽きた人たちがブーツに回帰している様子が散見されていました。オシャレに敏感なFORZA STYLE読者からすればその潮流に乗りたいところですが、スニーカーに慣れた足に重くてゴツいブーツは正直難あり。でも、干場編集長曰く「大人の休日コーデにおいて、スエードブーツは最強」とのことです。
「黒のスエードブーツは、オトコらしくも色気あり。干場流大人ファッションにおける基本コーデ、黒のライダースに黒デニム、そしてTシャツという組み合わせに対して、ベストな選択肢です」
さらに注目は、編み上げではなくサイドゴアorサイドジップであること。これが、ブーツ=重くてゴツいというイメージを払拭してくれます。
「サイドゴアやサイドジップブーツは、シューレースがない分アッパーが実にスムージーです。その流れるようなラインが、スリムフィットの黒デニムと一体化し、まるで黒豹のような美しいレッグラインを構築してくれるんです」
その繋がり感を演出するためには、デニムの風合いと相性が良い黒スエードも重要ってわけです。
「その美しいレッグラインは、ライダースジャケットをより艶っぽく見せてくれます。その効果をより高めるためには、ソールが薄手の方がオススメ。ただし、ヒールは高くてもいいです。ヒールが高いほど色気は増します。また、トゥもシャープな方がいいですね。ただしポインテッドトゥは上級者向け。ビギナーの場合はやや丸みのあるエッグトゥが良いでしょう」
ソールが薄く革もやわらかなスエードなら、履き始めも比較的楽チン。これ、意外にヘビロテするかもしれません。
「実はデニムパンツだけじゃなく、スーツにだって合っちゃうんです。一度履いてもらえると、結構万能だとわかってもらえますよ」
つまり、脱スニーカーには打ってつけってこと。今年の秋は黒スエードのサイドゴアorサイドジップブーツで、ブーツ回帰してみませんか?
「干場編集長のスタイルクリニック」はYouTubeとの連動企画になっています。動画でさらに詳しく解説しているので、そちらも是非チェックを!
Manolo Blahnik / マノロ ブラニク
ブーツでもこんなに色気が出せるんです

元々は英国発のレディスシューズブランドとあって、メンズコレクションのサイドゴアブーツもその流麗なシルエットにエレガントな雰囲気が漂います。それでいて履き心地の良さに定評があり、こちらの1足もやわらかな上質スエードと薄手ソールが返りの良さを提供します。
ライダース×ブーツ=武骨、じゃないんです

ライダースジャケット16万2800円/エンメティ(インテレプレ)、Tシャツ2万4200円、レザーブレス(クロコダイル)24万2000円、サングラス7万1500円/すべてフィクサー(アルト エ デリット)、デニム3万4700円※11月に4万700円に価格変更あり/イカイ(スピラーレ)、腕時計44万円/エドックス(GMインターナショナル)、リング8万4700円/マークマホーニー×ビルウォールレザー(S.O.S fp 恵比寿本店)
上のブーツを実際に履いた姿がこちら。サイドゴアらしい無駄のないミニマルなデザインとシルエットは、細身のデニムパンツとで実にスタイリッシュ。ライダースジャケットも、都会的で色気のある姿に映ります。
「サイドゴアやサイドジップは、基本的に履き口が狭いものが多いです。それが、スリムデニムとの収まりがいいんです」
干場編集長のアドバイス①「サングラス」
足元に色気があるので小物はオトコらしさ優先

やっぱりライダースにはサングラスがお似合い。今回も定番のウェリントンタイプを。
「これで足元がエンジニアブーツやワークブーツだと武骨感が強過ぎますが、黒スエードのサイドゴアならスタイリッシュに」
干場編集長のアドバイス②「時計」
腕時計はタフさを思いっきり誇示すべし

今回合わせた腕時計は、ライダースのスポーティな雰囲気にマッチするエドックスのクロノオフショア1を。
「パワーボートの世界観を表現した、見るからにタフなデザイン。足元はエレガントでも、手元はあくまでもオトコらしさ優先で」
干場編集長のアドバイス③「リング&ブレス」
さらに武骨増し! でもラグジュアリーも忘れずに

ハイスペックな腕時計と同様に、逆の手元も大ぶりなホースシューリングとレザーブレスでタフな雰囲気をアピール。
「レザーブレスは、幅広なのが実にタフ。それでいてクロコダイルとあって、ちゃんとラグジュアリーです」
Saint Laurent / サンローラン
色気顔サイドジップブーツの最高峰

これを履きこなせたら上級者。VASSILI ジップブーティは、見ての通りかなり高さのあるヒールが見どころに。シャープなトゥへのラインから漂うのは、言うまでもなく色気です。こんな1足なら、ダメージデニムも艶っぽく見せられます。
J.M. WESTON / ジェイエムウエストン
格上感がありながらラフにも履けちゃう

1930〜40年代のアーカイブから着想を得た「エドゥアール サイドゴアブーツ♯378」。フランスの名門らしいエレガントさを漂わせながら、適度にボリュームのあるトゥや高さを抑えたヒール、グリップ力のあるラバーソールなど、ビギナーでも履きこなしやすい1足です。
Trading Post / トレーディングポスト
スタイルを選ばず溶け込んでくれる万能タイプ

ヘリテージコレクションで展開するサンダンス。クラシックスタイルをベースにしつつも時代を問わない、いわば普遍的な仕上がりに。シャープでありながらもどこかオトコらしさも漂うラストは、デニムからスラックスまで幅広いパンツとマッチしてくれます。
WH / ダブルエイチ
タフにして色気あり、まさに干場流の真髄

干場編集長の別注によるロングジップが目を引くこちら。アメリカンスタイルのワークブーツからインスピレーションを得ながら、返りの良いボロネーゼ式グッドイヤーウェルテッドの採用ややわらかなヤヌスカーフスエードなど、随所に品の良さを感じさせます。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Ryoko Kanemoto
Hair&Make-up:Megumi Ochi
Model : Noah Ishikura
Text:Masafumi Yasuoka
Direction:Yoshimasa Hoshiba
【問い合わせ】
ブルーベル・ジャパン(ファッション事業本部) 03-5413-1050
インテレプレ 03-6804-3861
アルト エ デリット 052^253-7718
スピラーレ 03-5468-8548
GMインターナショナル 03-5828-9080
S.O.S fp 恵比寿本店 03-3461-4875
トレーディングポスト 青山本店 03-5474-8725
ジェイエムウエストン 青山店 03-6805-1691
サンローラン クライアントサービス 0120-95-2746
オリエンタルシューズ 03-6804-3280