「20年ぶりだというのに、母から発せられたのは、以前と変わらない冷たい言葉。それでも、『この機会を逃したら一生会えないかもしれないんだよ』という夫からの後押しと、生まれてきた娘のためにも……と思い、父と死別し一人で暮らしている母の家へ向かったんです」
20年ぶりの母親との再会。母から娘へ最初に投げかけられた言葉。それは、
「自分の都合のいいときにだけ来て!」
吐き捨てるような一言でした。
©Getty Images
「母は終始不機嫌でした。それでも、この呪縛から解かれたいという一心から私は、『会ってくれてありがとう。20年間疎遠になってしまいごめんなさい。でも、私はお母さんのことが好きだから会いに来たの。お母さんに、私の大好きな家族にも会ってほしかったんだよ」
一分間? それとも数秒だったのか沈黙が流れたあと、放たれたのは
「今さら、そんな言葉うれしくないよ」
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