■リトラクタブル・ヘッドライトの名車
・トヨタ 初代MR2(AW11)
1984年に登場した、初代MR2。日本の自動車メーカーでは初の量産ミッドシップモデルである初代MR2は、5ナンバーサイズのコンパクトなボディに直線基調の低く構えたスタイリング、そしてリトラクタブル・ヘッドライトのギミックが抜群に似合うモデルでした。
1989年登場の2代目もリトラクタブル式でしたが、ボディが大きく丸みのあるデザインであったため、リトラクタブルがより似合っていたのは初代のほうだったような気がします。
・マツダ (サバンナ)RX-7
1978年に登場した、初代サバンナRX-7 (SA22型)。ウェッジシェイプデザインと低く構えたフロントノーズで、リトラクタブル・ヘッドライトがよく似合っていたモデルでした。
RX-7はその後、モダンに進化した2代目のFC3S型 RX-7、そして最終型となるFD3S型 RX-7まで、すべてリトラクタブル・ヘッドライトを採用。FD3S型RX-7は、最後のリトラクタブル・ヘッドライトの国産モデルであり、2002年のFD3S型RX-7生産終了をもって、国産モデルでのリトラクタブル・ヘッドライトの歴史は幕を閉じました。
・ユーノス ロードスター(NA型)
1989年に発売されたコンパクトオープンモデルである、ユーノス ロードスター(NA型)。ロードスターの歴史は現在でも続いていますが、リトラクタブル・ヘッドライトを採用していたのは初代モデルだけです。
が、5ナンバーサイズでありながら優雅な曲線と機能美の見事な融合は、まさに日本を代表する「ライトウェイトスポーツ」と呼べるもの。リトラクタブル・ヘッドライトはなくなりましたが、初代モデルのこだわりである後輪駆動は、4代目の現行モデルでも続けています。
・ホンダ 初代NSX(NA1/2型)
世界初のオールアルミモノコックボディを持つピュアスポーツモデルとして登場したNSX。登場は1990年で、軽量なシャシーに3.0L V6DOHC VTECエンジンをミッドシップに搭載し、世界のライバルと渡りあえる究極のハンドリングマシンを目指して開発されたモデルでした。
2001年のマイナーチェンジでヘッドライトが固定式に変更されましたが、初代のインパクトが強かっただけに、NSXといえば、リトラクタブル式の印象が強い、という方も多いことでしょう。
しかし、NSXも2001年のマイナーチェンジでリトラクタブル・ヘッドライトが廃止され、固定式のディスチャージヘッドライトに変更されました。