奈月はニヤリと微笑みながら、スマホに返事を打ち込んだ。
「もちろんです。『強制出社』の日ですから」
スマホの画面を閉じて、奈月は自宅の窓から空を見上げた。明日も晴れますように、いつまでもテレワークを会社が許してくれますように、そしてあの甘美な時間がこれからも誰にも邪魔されませんように。
まさかリモートで不倫が起きているなんて、夫は夢にも思っていませんように。
Text:女の事件簿調査チーム
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