世間を騒がす不倫のニュースを聞くたびに「リスクがあるのはわかっているのに、なぜ?」という疑問が頭を巡る。いっときの性欲と失うものを天秤にかけると、『不倫しない』一択のはずだ。
けれども不倫というリスクの高い行為に手を出してしまったある女性の心の中を覗いてみると、満たしたかったのは性欲ではなかったようだ……
※この記事は取材を元に構成しておりますが、個人のプライバシーに配慮し、一部内容を変更しております。あらかじめご了承ください。
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東京都港区、高級マンションに住む聡美(仮名)。
夫と息子と三人暮らし。車はベンツ、そして週に一度の有名レストランで家族そろっての食事会。夫は十分すぎるほどの生活費と贅沢な作りの自宅を妻に与え、さらに驚くことに彼女の両親へ一戸建てを購入した。息子の学校が休みに入れば海外へ。挙げたらきりがないほど……世の女性たちが羨むような生活を送っているセレブ妻だ。
そんな彼女には秘密がある。それは「不倫が止められない」こと。
「一見、私に与えられているように見える贅沢な暮らし。でもこれは全て息子のためのもの。夫からは車はなるべく息子の送迎以外には使わないように言われています。息子のためには惜しみなくお金を使いますが、私には微々たるもの。少しでもカジュアルな洋服を選ぼうものなら、『そんな恰好じゃあ学校に行けないだろう。ママ友ともそんな恰好で会うのか? 息子が恥ずかしいと思うような恰好は絶対にするな!』と言われるんです」と、聡美は語る。
聞けば、夫も不倫をしているという……。
「夫は殆ど自宅には帰ってきません。この話をすると『仕事が忙しいんじゃないの?』と友達は言うけど、そうは思えない。息子のこと以外に夫婦の会話なんて一つもなく、話しかけても面倒臭そうに答え、私には一切興味がない様子。夜の生活は私が求めて彼が応じる感じ。まるで私が犯しているような感覚に陥ることも……終わってから無性に寂しく、悲しくなります。きっと私以外の別の女性がいるんだと思っています」
そんな彼女の寂しさを埋めるのは、夫ではない“男”。自分にちやほやしてくれる男性たちの存在だった。